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FANATEC Clubsport Handbrake V2レビュー。V1.5ハンドブレーキとの比較も|MASK|ブログ|

2025/1/3更新(この時点で、あえて他のレビュワーのレビューを見ていませんw そのため、自分が感じた通りのことを書いています)

ClubSport Handbrake V2
ラリーやドリフトに理想的な、まったく新しいClubSport Handbrake V2は、より強力なコンポーネントと改良されたエレクトロニクスにより、性能と耐久性を大きく前進させました。

旧型のV1.5は2018年ごろに発売。2024年においては21000円で売られていたものが、ブラックフライデーで10800円に値下げされることに。僕はその激安になったセール品を購入しました。(一夜にして品切れになったはず)新型のV2ハンドブレーキについては、そのセールの約1週間後33000円で発売されました。悩みましたが、自腹で手に入れて比較して必要な方を残すことにしました。(どちらも、寝落ちせず売れるような気がしたから)さて、僕はどちらを残すことになるのでしょうか?

旧型のV1.5はポテンショメーター式センサーを使用しており、使用すれば使用するほどセンサー部(接点と抵抗でできているので)が摩耗・消耗していく特性があります。SNS等で不具合の報告もたまに見かけます。一方、今回の記事のメインとなる新型ハンドブレーキのV2は、耐久性が高いとされているロードセルセンサーを採用し、構造もV1.5と大きく異なり、剛性の向上を期待して導入しました。

レース中の信頼性を大切にするなら、新型ハンドブレーキがターゲットになると思いますが、V2はまだ発売されて間もないです。個人的には、本当に信頼性を大切にしたい方は、もう少し様子見しておけばよいのかな?なんて思っています。数ヶ月ぐらい待っていたら、製造過程やソフトウェアの大体の弱いところがこっそり改善されているかもなんて思います。

ハンドブレーキを頻繁に使わない場合や手軽に導入したい場合、旧型はコストパフォーマンスに優れた選択肢。新型の初期ロットに不安を感じる場合の選択肢として、旧型がありました。ただし、ブラックフライデーでのV1.5完売後、旧型であるV1.5は販売されておらず公式ページではV2しか販売されていません。

Clubsport Handbrake V1.5については、こちらもご覧ください。

旧型のV1.5は、2024年のブラックフライデーで10800円という超安価な価格で、販売されていました。今までFanatec製のハンドブレーキが無かったため、この10800円のハンドブレーキを自腹で入手。この辺のことは、以下のページや、

この動画で旧型のV1.5を入手した報告や、V2をどうするか言っています。暇なら見てみてください。

モンテカルロラリー在庫復活してた。

Podium Steering Wheel Monte Carlo Rally
2022年および2023年の Ford Puma Hybrid Rally1 WRC カーで使用される本物のSparco R383とPodium Button Module Rallyは、ラリーシミュレーションに没頭する究極の方法です。

FANATEC Clubsport Handbrake V2の開封

V2のパッケージの箱は高級感のある箱です。これは、ホイールベースのPodium DD1の箱と同じような素材感の箱でした。V1.5に比べるとV2は高級に見えます。

また、リボンが付いて、ストッパーのような役割をしています。33000円のハンドブレーキなので、箱にも少し高級感を出してみたのでしょうか。

FANATEC Clubsport Handbrake V2の中身

写真の通り、内容物は、取説、ハンドブレーキ、レバー、スペーサー、工具、、ケーブル、部品類です。

ClubSport Handbrake V2
ラリーやドリフトに理想的な、まったく新しいClubSport Handbrake V2は、より強力なコンポーネントと改良されたエレクトロニクスにより、性能と耐久性を大きく前進させました。

FANATEC Clubsport Handbrake V2の取り付け

ハンドブレーキはこのコクピットに取り付けます。

コクピットは、MISUMIのアルミフレーム製のDIYコクピットです。当初の設計時から小変更を重ねていますが、主要な部品(前長・幅)は変えていません。

どのようなものか気になる方は、当ブログの「コクピットカテゴリー」をご覧ください。

レースSIMコクピット
「コクピット」の記事一覧です。

構成は以下の通り。

ClubSport DD+
最も先進的なClubSport Wheel Baseです。ClubSport DD+は15 Nmのトルクを提供し、PlayStation®5向けに公式ライセンスを取得しています。
ClubSport Shifter SQ V1.5
ClubSport Shifterは完全に金属でできており、これは、組み込みの品質、耐久性、信頼性をします。

注意:このステアリング↓のセットは汎用性が低めなので、初めてSIMを導入する方にはあまりお勧めしません。(いろいろな経緯があって、この組み合わせになっています。)

Podium Lenkrad Classic 2
ヴィンテージロードカーや歴史的なレーシングカーに最適です。薄くて大きな直径のリムは、クラシックカーを運転しているような本物の感覚を生み出します。

ボタンが多いベースのこちらの方がいいでしょう。(直径が大きいので、用途を選びます)

ClubSport Steering Wheel Classic 2 V2
ヴィンテージロードカーや歴史的なレーシングカーに最適です。薄くて大きな直径のリムは、クラシックカーを運転しているような本物の感覚を生み出します。

念の為、このステアリングを購入したくなった場合、一応こちらを読んでみて、それでも欲しいと思ったら真似してみてください。各ステアリングに関する僕の個人的な意見はこちら↓

ペダルはこちら。センサーのスペックとしては、12bitであり最新式の他社のペダルに比べると分解能が高いわけではない。ペダルの位置調整の自由度が高いのがポイント。コントロール性も高いと思う。他に探せば、もっと高精度のセンサーがついていて、踏み心地も良い製品があるかもしれないが、無難だと思う。

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Fanatecの純正コクピットについて。こちらもハンドブレーキは取り付けられる。アルミフレームの方が剛性が高いとは思うが。

ハンドブレーキの位置について

ハンドブレーキは、さまざまな位置で固定することができます。通常の車だと、腰のあたりの位置にレバーがあると思います。一方、SIMでハンドブレーキを使用する場合のほとんどがラリーやドリフトだと思います。

どこが正解というわけではなく、コクピットのオーナーが引きやすいと思う場所がいいと思いますが、ラリーやドリフトの競技車両では、ステアリングの近くに直立に近い形でハンドブレーキのレバーが配置されていることが多いイメージです。

https://toyotagazooracing.com/jp/wrc/special/2019/yaris_wrc/

シフターだけなら、4040の棒を1本、ホイールベース用の支柱から伸ばすだけで良かったのですが、V2ハンドブレーキは硬めなので、ハンドブレーキを引いた際にコクピットの多少”しなり”を感じました。なので、余っている部材を一つ追加し、さらにホイールベースの土台とも接続しています。(近々動画等でも公開できればと)

もう少しブラケットを足したいのですが、いろいろと手間なので妥協していますw

外側から見た写真。

これが最適だと思っているわけではなくて、余っている部材だけでハンドブレーキ周りの剛性を上げようと思ったらこうなっただけです。

シフターは、25mmのM6ボルト2本でのみ固定。4点ぐらいで固定したいのですが、とりあえずこんな感じ。(左にくっついているのはV1.5ハンドブレーキ。)

シフターの取り付け方については、こちらをご覧ください。様々な方から取り付け方を送ってもらったので、その例を載せています。

ハンドブレーキレバーの取り付けは規定トルクで

本体とレバーを繋ぐためにボルトが1本用意されていますが、以下の取説右下にも赤字で書かれているようにそこのトルクは10Nmが推奨値です。10cmのレンチの端っこに10kgの力をかける感じ。レンチを握って力一杯回すと、ネジが切れる可能性があります。「付属の10cm程度の長さのレンチで人差し指だけで苦にならない程度に締め込める程度の重さ」が目安か。(個人差があるので、馬鹿力で締め付けないように)

ClubSport Handbrake V2
ラリーやドリフトに理想的な、まったく新しいClubSport Handbrake V2は、より強力なコンポーネントと改良されたエレクトロニクスにより、性能と耐久性を大きく前進させました。

シフターへの取り付けと角度調整

V2ハンドブレーキ、旧型のV1.5ハンドブレーキともにFanatecのシフターには2つのボルトで取り付けることになります。(4本ぐらいでガッチリ固定したいけど)

V1.5シフターには、4辺に2つずつ計8本の溝が掘られていて、そこにシフター付属の溝に入れる用のナットを挿入することが可能。下の写真は、2つのナットを入れて、付属のボルトが無くならないようにそのナットにボルトを固定している状態。

3パターンの角度を選べます。後で書きますが、

3画面を採用している人だと、気をつけないとグリップ部分が画面にぶつかるかも。よく考えて配置を決めてください。

さらにレバー部分も3段階の角度を選定できます。

ハンドブレーキから固定してもいいかも

特にV2の場合は、ゴムが硬めのため強めの力で引く必要があるので、よりガッチリと固定したくなるかも。その場合は、ハンドブレーキ専用にフレームを用意し、そちらにハンドブレーキを固定した方が良いかと思います。

または、(僕のコクピットだと、配置的に無理だったので諦めましたが)まずハンドブレーキをフレームに固定。Fanatecのシフターはそのハンドブレーキに固定し、浮かせるということもありかもしれまえん。

ストロークの調整

ストロークは半球状のカバーに、スペーサーを被せることで調整します。現状、一番ストロークが長い(80mm)スペーサーなしで遊んでいます。スペーサーを入れてみましたが、確かに変わりますが、いまのところストロークが長いのが好み。

スペーサーを使用することで60mmと70mmのストロークも選定できる。ちなみにスペーサーは1個しかない。はじめ60mm用と70mm用の2個あるものと思って探したが、1個のスペーサーの向きを変えることでストロークの変更が可能。

FANATEC Clubsport Handbrake V2の設定

設定はFanatec Control PanelまたはFanalabで実施します。

現状、一番下のボタンでMaxとMinしか設定できません。手を離している状態で、ハンドブレーキの出力が少し出ているような場合など、わずかにハンドブレーキを引いた状態で「Min」を押してやって、0kgのキャリブレーションしてやれば良いでしょう。

これは、他社のアウトプットカーブを調整できるようなモデルと比べたらソフトウェアが遅れている点だと言えます。これは足で踏む側のブレーキも同様で、Fanatecは早くこのソフトウェアを改善する必要があるでしょう。そこまで難しい改修ではないように思えるので、本気を出せばすぐのように思いますが。(モデルが多くて大変なのか?)

ただし、このアウトプットカーブがあろうがなかろうが、ハンドブレーキの操作ってあまり困ることはないのでは?なんて思っています。

Corsair化されたFanatec、2025年中にこの遅れが改善されることを期待するしかありません。

PCに直接USB接続したい場合は以下のパーツが必要

付属品のみを使って遊ぶためには、付属のRJケーブルにてハンドブレーキとホイールベースを直接接続します。(ハンドブレーキに電源は不要)PCに直接ハンドブレーキを使用したい場合は、以下のパーツを使用するとPCに接続することができます。

ClubSport USB Adapter
Fanatecデバイス(専用のUSB接続なし)をUSB経由でPCに接続します。注:このアダプターは、Fanatecホイールベースまたはペダルセットに直接接続するデバイスには必要ありません。

FANATEC Clubsport Handbrake V2とV1.5の比較

V1.5シフターは8本の溝が掘っているので、このように左右にハンドブレーキを2つ取り付けることも可能です。(そんなことやる人少ないと思いますが)この状態で触り比べてみたいと思います。

ClubSport Shifter SQ V1.5
ClubSport Shifterは完全に金属でできており、これは、組み込みの品質、耐久性、信頼性をします。

僕がV1.5を手に入れたのは、2024年のブラックフライデーでした。その時のお値段、10800円。それに対し、V2は3.3万円です。こういうコンテンツを作るような変な趣味を持っていなければ、V1.5のみを選択していた可能性が高いです。だって、3分の1の価格ですから。でも、買ってしまって比べてみると、V1.5を売却、V2を使用しようとは思っています。

※もうすでにHandbrake V1.5は販売されていません。

V2はグリップがゴムとなり、剛性感ある握り心地へ

V1.5のグリップはスポンジのような素材です。(とっても主観的ですが)V2に比べると安っぽく、時間が経てばボロボロと分解しそうな素材感です。一方、V2のグリップ部分は太い金属に薄めのゴムが被されていて、握った時の剛性感が高いですね。このゴムを外しての使用も可能です。

V1.5のスポンジのグリップですが、10800円という価格を考えると、全然アリだと思います。

横方向の剛性感

隣に並べ、触り比べるとすぐわかるのが、横方向の剛性と、ハンドブレーキを引いた際の硬さの違いだと思います。

横方向の剛性についていうと、レバー部の造りが異なります。V1.5のレバーの厚みは約4mmとなっています。おそらくアルミ製です。一方、V2のレバー部ですが、肉抜きはされていますが厚みは13mm。見た目からしてV2のレバーの方が剛性が高いです。

ハンドブレーキの位置は、座席から右斜め前に設置しているため、垂直にレバーをを引いたつもりでも、自分の体に向かって斜めの力が若干加わります。実際に触ってみると、V1.5の4mmの板材だと、そのような斜め手前の力が加わると、レバーの板材が弾性変形(一言で言うと”しなって”いる感じ。力がなくなると元の形に戻る。)していることがわかります。

※対策していないと、コクピットのハンドブレーキ取り付け部分も結構しなります。気になる方は、冒頭で紹介したようにコクピットに部材を足して剛性をあげていく必要があるでしょう。

V1.5のレバーのしなりに対し、少なくともV2のレバー単体のしなりはありません。

V1.5の引き心地は最後まで柔らかめ、V2は引けば引くほど重くなってい

V1.5は写真のように金属製のバネが採用されています。その引き心地は、そのバネの硬さk(N/m)とその変形量(x)に依存しています。バネからの反発力(F)は、F = kxで表され、kはN/m。なので、レバーを引けば引くだけ比例的に重くなっていきます。と言いつつ、ハンドブレーキを引くのは一瞬ですので、そのレバーを引いた数cm内の重さの変化なんてほとんどわかりません。レバーを引いてる途中に感じるのは、「そんなに重くない。」ということ。(ゆっくり引いていけばだんだん重くなっていくのはわかりますが、そこまでの重さを感じません)

V1.5の底にある樹脂は、引いた後、レバーを戻す時用のもの。引き心地には影響しない。

そして、V1.5だとすぐに限界まで引き抜いてしまいます。自動車だと足回りが底つきしてしまうようなイメージでしょうか。

V2ハンドブレーキは、ロードセルセンサー式です。センサーにかかっている圧力に応じて、PCに出力されます。そのため、引き心地はある程度固くしていないと、ブレーキの出力を出しにくくなるわけです。
その硬さは、写真の半球のようなカバーの下に円柱状のゴムが入っています。引けば引くほど固くなっていくような形状なのだと思います。(V1.5のコイルスプリングと違い、比例的に重くなっていくというより、二次関数的にどんどん重くなっていくイメージ)

ClubSport Handbrake V2
ラリーやドリフトに理想的な、まったく新しいClubSport Handbrake V2は、より強力なコンポーネントと改良されたエレクトロニクスにより、性能と耐久性を大きく前進させました。

ロードセルセンサーについて

調査中。

Fanatecのハンドブレーキの建て付けについて

V2については、そんな動かし方をすることはありませんが奥に倒そうとすると、縦方向にゼロコンマ数ミリ程度の遊びがあるようです。これがどこから発生するのかは現在調査中ですが、この遊びは使用している際に、ハンドブレーキを奥に倒すことはないので、無視して良いでしょう。

V2の横方向の遊びについてもゼロコンマ数ミリあるように感じます。これがSIMの操作中に気になることはないのではと、個人的には感じます。

一方、V1.5については、レバーの軸がゴムに挟まれているので横方向の遊びはありません。(レバーが4mmほどなので、しなりますが)縦方向については、V2同様に若干、奥方向に動かすときに遊びを感じます。これもV2同様、ハンドブレーキ使用時には必要の何動作なので気にしなくて良いでしょう。

Fanatec V1.5ハンドブレーキの人は買い換えるべきか?

現状、V1.5に対して、不満がないのならもちろん買い換える必要はありません。

もし、ハンドブレーキからPCへのアウトプット量を細かく調整したい人なら一考の余地はあるかもしれません。ロードセルによって、手でハンドブレーキの重みを感じつつ、ブレーキ量の細かな調整をしたいのなら、V2でしょう。

Fanatecのハンドブレーキ、V1.5の中古とV2はどちらを買うべきか?

GTDDPROやClubsportDD+を所有していて、プレステやXBOXで遊びたい場合、自ずとハンドブレーキはV1.5やV2になると思います。

今手元に、ハンドブレーキが全くない場合は、新品だとV2しかありません。また、フリマでV1.5を入手する方法もありますが、保証を考えると少しギャンブルな感じがしてしまいます。(出荷時にアカウントに自動的にシリアル番号が登録されてしまうので、Fanatecから中古品に対する1年保証をしてもらうのは難しいような気がします)消耗品であるポテンショメーター(センサー)が使われているV1.5だと、少し不安になるわけです。

Fanatec Clubsport Handbrake V2まとめ

円安・インフレ下ではありますが、ハンドブレーキだけで3.3万円は高く感じますよね。

プレステ・XBOX用にハンドブレーキは必要なんだけど、「使えればいい」というニーズを満たすのなら、ブラックフライデーのV1.5の10800円は最高の買い時だったのかもしれません。

それ以上の、剛性感だとか高級感だとか、安定性を求める方は(少し様子を見てから)V2にいけばいいのかななんて思います。

もう少し使ってみて、まとめを書きたいと思います。

ClubSport Handbrake V2
ラリーやドリフトに理想的な、まったく新しいClubSport Handbrake V2は、より強力なコンポーネントと改良されたエレクトロニクスにより、性能と耐久性を大きく前進させました。

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ハンドブレーキについてまとめた動画も追加するかも。チャンネル登録しておいていただけると、嬉しいです。

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