コロナ禍のステイホーム状態によって、SIMレーシングが日本でも広がっていきました。みんなの動画を見て触発され、ハンコン一式を購入し、走ってみたはいいものの、設定が思いのほか難しかったりします笑
例えばグランツーリスモ用にGTDDPROのようなハンコンを買い、プレステのみで遊ぶ場合、その設定範囲はPCに比べそこまで広くないのと、GTDDPROに関する情報は比較的多いため、それなりの設定に持っていくことは、そこまで難しくないかもしれません。
一方、そのGTDDPROやClubsport DD+をPC用に設定しようと思えば、その設定できる範囲というのは広がり、かなり奥が深くなります。
ということで、今回は、FANATEC既存ユーザーのために、時間があるときに設定についてもまとめていこうと思います。今回はスタートを効果的に決めることができる(かもしれない)「バイトポイントモード」についてまとめておきたいと思います。
FANATECステアリング特有の機能「バイトポイントモード」
アナログパドルが付いているFANATECステアリングを所有している場合、このバイトポイントモードを使用できます。これをうまく使うことで、レース時のスタートをこんな風により正確に行うことができます。(しっかり練習すれば)
もしよければいいねを。。。
とても短く書くと、スタート前に左右二つのアナログパドルを引き、スタートと同時に、片方のパドルから手を離すことで一瞬にして設定していたクラッチ位置にすることができる。その後、もう片方のパドルを徐々に離すと徐々にクラッチが繋がれていき、トラクションをしっかり路面に伝えながらスタートできる(うまくやれば)
例えばマクラーレンGT3V2ステアリングの場合は、真ん中の青いつまみを回すことで、アナログパドルのモードを変更できます。今回は「クラッチバイトポイントモード(CLUTCH BITE POINT)」(以下バイトポイントモード)についての特集ですので、そのモードのことだけを記載していきます。
これはPCだけでなく、プレステやXBOXでも動作します。
バイトポイントの「バイト」とは、(クラッチを)「噛む」という意味。スタートの初期のクラッチをつなげるポイントを指定できるモードです。
各ステアリングの取説に、書いているんですが…じっくり読み込んで、海外の実際にやっている動画見ないと、理解して、使いこなすまでいくのは結構大変かもしれません。
バイトポイントモードを使用したスタート方法
これが、公式の説明ですが、英語でわかりにくいですし、忘れた時に見返しても動画なので、時間がかかるので、文章でまとめてみました。
1.忘れてはならないSIMソフトの設定
まず、SIMソフトにて、セカンドクラッチ(またはクラッチ)の機能を左右どちらかのアナログパドルに割り当てます。
例えばiRacingであれば、「Second Clutch」を割り当てます。私の場合、左アナログパドルに割り当てていますが、右アナログパドルでも問題ありません。
2.FANATECのステアリング中央のつまみをバイトポイントモードに合わす
以下は、マクラーレンGT3V2ステアリングの写真です。中央の青いロータリースイッチにて、アナログパドルのモード変更ができます。
Podium Hubなど、バイトポイントモードの選択つまみがない場合
Fanalabや、Fanatec Control Panelにて設定が可能です。
下から2番目の、ACPにて、「CbP(クラッチバイトポイント)」を選択し、
一番下の、「CBP」にて、CBPモード時のクラッチの初期位置調整が可能です。
FANATECコントロールパネルでも可能ですね。
3.バイトポイントモード使用時のクラッチの位置を設定する
左右両方のパドルを引くと、中央の液晶画面に数字が出てきます。右親指近くのロータリー&十字キーのつまみを回転させると、数字を変更できます。それが、スタート時にクラッチが繋がる位置です。
ちなみに、数字が大きいほど、クラッチがつながっていません。100%だと、クラッチペダルを踏んでいるのと同じ状態です。
トラクションがかかりやすい車種で、スタート時から深くクラッチが繋がりって欲しいのなら、数値を大きくし、
大パワー車など、初期のトラクションが弱めな車なら、浅くつながって欲しいなら数値を小さくします。
車種によりますが、だいたい60ぐらいから始めて、良いところを見つけてください。
もっと攻められるかもしれませんが、iRacingだと、
MX-5カップカーだと、40%程度(下心でAmazon広告貼ってごめんなさい)
911GT3CUPカーだと、50%程度(もっと攻めれるかも・・・)
メルセデスF1のW13Eだと、いくら、数値を上げても、ハイパワーで普通に制御が難しいです。アクセルや、2速以上へのギア変速のタイミング等、総合的な操作技術が求められているのだと思います。空転を出来る限り少なくしながらスタートするのって、びっくりするぐらい難しいので、みなさんもやってみて、コツを教えてください。
その後、いろいろと工夫して、それなりにスタートできるようになりまいた。
※1回の練習でかなりクラッチが減り、 何回かやるとすぐにスタートできなくなるので、毎回リセットして再度練習してください。
3.スタート前に、ギアを1速にし、両方のアナログパドルを引く
レースになったら、ギアを1速にし、両方のアナログパドルを引いてください。この時、ギアはニュートラルのままになります。
4.アクセルを全開にする
アクセルを踏み込みます。この時ギアはニュートラルなので、発進しないようになっています。
5.スタート時は片側のクラッチを一気に戻す
片側のクラッチを一気に戻すと、一気に設定していたクラッチのつながり具合になります。
一気に、設定の値までクラッチが繋がるわけなので、この設定値がとても重要です。左右、どちらのクラッチでも問題ありません。
6.”徐々に”もう一方のアナログパドルを戻していく
最後に、残りのパドルを徐々に戻していくと、クラッチがさらに繋がっていきます。
車種によりますが、ここでの操作をラフにすると、車種によっては、タイヤが空転してスタートが遅れてしまうので、丁寧な操作が求められます。
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FANATECのクラッチバイトポイントに関する備考
・ステアリングにモード変更用のダイヤルがない場合は、Fanatec Control PanelやFanalab、スマホのアプリにてモードを変更が可能。
・クラッチバイトポイントモードの初期値は、チューニングメニューのスロットのSETごとに設定できる。(つまり5通り可能)
バイトポイントモードを使用できるステアリング
以下のようなステアリングには、アナログパドルが元々ついていたり、後から説明するAdvanced Paddle Moduleを追加することができるので、バイトポイントモードを使用することができるので、持っている人は、この機能を早く自分のものにしておいた方が良いかと。
唯一マクラーレンGT3V2が、単品で元々アナログパドルが付いています。そしてFANATECの中では安価なステアリングです。(全体的に素材がプラスチックなので、高い剛性のステアリングが良いならば、Clubsportグレード以上のもの、できればPodium Hubを使用したものを選ぶと良いでしょう)
また、GT DD Extreme付属のステアリングにも、元々アナログパドルが付属しています。
そして、超高級ステアリングのBMWM4GT3にはもちろん、もともとついていますね。
まだ発売はされていませんが、このステアリングもアナログパドルがもともと装着されているようです。
FANATEC Advanced Paddle Moduleを使用した場合
オプションである、以下のAdvanced Paddle Moduleを装着できるステアリングでは、もちろんクラッチバイトポイントモードを使用できます。
Advanced Paddle Moduleに組み合わせられるステアリングの例
※基本的にClubsportと名のついたステアリングにはAdvanced Paddle Moduleは追加可能です。
Podium Hubにも取り付けることができます。
クラッチバイトポイントモード使えないステアリングの例
使えないステアリングを知っておくと、ステアリング選定の際にいいかもしれないですね。
マクラーレンステアリング以外のCSL系のステアリング
GTDDPRO付属のステアリングもアナログパドルは、元々付いていないですし、増設できませんね。
今色々と大変なFANATECの経営状態について追って行ってる記事。
FANATECの組み合わせ方を書いています。
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