
FanatecからポルシェステアリングVision GTが発売されました。

Porsche Vision Gran Turismoコンセプトカーのオフィシャルライセンスのステアリングホイールで、ポルシェのスタッフがデザインしたステアリングとなります。直径310mmのステアリングで価格は56000円。グランツーリスモに最適と書かれているだけあってボタンも多めです。CSL Eliteグレードということもあり、クイックリリースは樹脂製のQR2Liteが使用されてはいますが、ハイトルクモードにも対応しており、8Nm以上の高トルクのホイールベースでもトルク制限なく使用可能です。
この形が気に入ったのなら、ボタンも多いですし、無難なステアリングの一つになると思います。ラリーやドリフト以外であれば重宝するでしょう。
FANATECの中のグレード順だと、一番廉価なグレードから数え、2番目のグレードになります。
CSL < CSL Elite < Clubsport < Podium
- Fanatec Porsche Vision GTステアリングの剛性について
- クイックリリースはFanatec QR2 Liteが標準
- FanatecポルシェVisionGTステアリングの直径について
- Fanatec Porsche Vision GTステアリングは各ボタンにアクセスしやすそう
- Fanatec Porsche Vision GTステアリングのマグネットシフターは専用構造
- OLEDチューニングメニューへのアクセス
- Clubsport DD+/DD, DD1/DD2でそのままハイトルクモード使用可能
- 何個かのファナテックのステアリングと比較してみる
- グランツーリスモ7®でも結構使えるようにしてるみたい
- 光り物は、右下の液晶画面程度で、派手な感じではない
- Fanatec Porsche Vision GTステアリングは、どういう人が買いか?
Fanatec Porsche Vision GTステアリングの剛性について
直径310mm。CSL Eliteグレードということで、鍛造アルミニウム製のフレームのため、樹脂メインで製造されたマクラーレンステアリングやP1V2ステアリング等のCSL系のステアリングと比べると、剛性が高いことが期待できます。GTDDExtremeのステアリングに比べてもステアリング剛性が高いでしょう。GTDDExtremeのステアリングは、樹脂メインではありますが、たくさんのキラキラ光るスイッチ、汎用性のある円形ステアリングということで、悪い選択肢ではないとは思いますが。

上部・下部のグリップ部分は樹脂っぽい。
下は公式動画のスクリーンショットですが、どうもステアリングのグリップの上部と下部にはアルミフレームが伸びていないようですね。その部分は樹脂になっていると推察されます。ただし、大切なグリップ部分はアルミであるため、普通に持つ限りは金属フレームのステアリングで運転している感覚になれると思います。CSL DDやGTDDPROでの利用を考えると、剛性を感じるために必要な箇所は「金属で剛性をもたす」、それ以外のところは「樹脂で軽く」し、FFBを腕に伝えやすくすると言った設計思想なんじゃないのかな?と思っています。Clubsport DD+/DDやPodium DD1/DD2であればFFBが俊敏で強いので、完全アルミで多少重量があるステアリングでもいいかもしれませんが、CSLDDやGTDDPROだと、CSL系の軽いステアリングが向いているような気がします。


重量は公式ページの下の方に書いている情報だと2.194kgと書かれていますが、おそらく輸送料金の算出用に、パッケージの箱に入れた際の重さを記載しているのでは?と思っています。というのも、他のステアリングと比較しても少し重すぎなので。

このポルシェステアリングと同等の重さになってしまいます。

クイックリリースはFanatec QR2 Liteが標準

メインの骨格にアルミフレームを使用されてはいますが、クイックリリース部分は樹脂です。グリップ部分の上下が樹脂であることも含め、ステアリングの軽くすることで、GTDDPROやCSLDDでも軽快にFFBが手に伝わることを優先している可能性があります。結構高価なステアリングなので個人的には金属製のQR2をつけて欲しいところ。
QR2Liteを使用してはいますが、公式ページにも書かれている通り、ClubSport DD / DD+およびPodium DD1 / DD2ホイールベースで「ハイトルクモード」を使用可能です。そのままの状態でもホイールベースの能力そのままのトルクを発生させることができます。(このQR2 Liteが使用されている一部のステアリングを使用すると、8Nm以上のトルクが出ないようになっているものもある)

FanatecポルシェVisionGTステアリングの直径について
ハンコンの直径が大きすぎると、ホイールベースからの腕に伝わるFFBが伝わりにくくなるので、ちょうどいいステアリング径のものを見つけるのが大切です。(自転車のギアで、大きいギアの方が軽いのと同じ理由)
直径は310mmです。310mmというのは、以下のSPARCO® GTステアリング、ベントレーGT3ステアリング、BMW M4 GT3ステアリング(これは308mm)と同じ直径です。他に300mmや320mm、330mmといった直径のものも存在し、GTカーだと大体これぐらい(310〜330mm)の直径が主流のようです。



ここにさまざまなステアリングの直径をまとめているので、参考にしてみてください。
Fanatec Porsche Vision GTステアリングは各ボタンにアクセスしやすそう
ステアリングホイールから手を離さなくても、8つのボタンと2つのエンコーダーが親指の届く範囲にあります。2つの12極ロータリースイッチと7極 FunkySwitchを含む、合計7つのロータリーエンコーダーがあります。

ボタン周りは樹脂を多用していますね。ポルシェエンブレムの周りも、グリップと同様のスウェード調の素材(Tactaris素材)が使われています。


Fanatec Porsche Vision GTステアリングのマグネットシフターは専用構造
専用にデザインされた完全一体型のマグネットシフター構造とアルミ製パドルが、次のギアを入れるときの独特の触感をこのステアリングホイールに与えています。

専用構造なので、以下のAdvanced Paddle Moduleに変更し、6パドル化することはできません。

OLEDチューニングメニューへのアクセス
真ん中のポルシェのロゴを押すとOLEDディスプレイにチューニングメニューが表示され、走行中にフォースフィードバックやその他のFanatecハードウェア設定を調整することができます。発光するものはこれだけのようですね。

Clubsport DD+/DD, DD1/DD2でそのままハイトルクモード使用可能
このステアリングはQR2 Liteが装着された状態で販売されています。GTDDExtremeのステアリングと同様、本ステアリングホイールは、プリインストールされているQR2 Lite Wheel-SideでもClubSport DD / DD+およびPodium DD1 / DD2ホイールベースで「ハイトルクモード」を使用可能との記載があります。これで、トルクが制限されず、ホイールベースの能力通りのトルクを発生させることができます。
他のCSL系のステアリング(CSLマクラーレンステアリングやCSL Universal Hub等)で、ハイトルクモードを使用するためには金属製QR2が必要になるのでご注意ください。
ちなみにこのステアリングホイールをQR1 Lite Wheel-Sideと組み合わせることはお勧めしません。とのことです。
何個かのファナテックのステアリングと比較してみる
比較対象のステアリングとして何個か挙げてみました。
CSL Elite Steering Wheel McLaren GT3 V2 + QR2 Lite Wheel-side
34000円(QR2Lite)

全体的にプラスチックが使用されているためか、安価な価格設定。4パドルあるのは便利。今回のポルシェステアリングより質感は劣るが、これはこれでお安くて便利なステアリング。

ClubSport Steering Wheel F1® Esports V2 + QR2 Wheel-side
35300円(QR2)

コスパがいいと思います。
ステアリングにLEDが埋め込まれています。SIMの画面上からステアリングや、テレメトリー表示を消しても、エンジンRPMがわかるので、SIMのリアリティを向上させることができます。
以下のステアリングでは、エンジンRPM用のLEDがついていないので、画面上にステアリングを残したりして、リアリティが少し失われているのがわかりますが、こういうステアリングだと画面上の表示を決して走ることもできるかもしれません。(こんな動画撮る人、少ないとは思いますがw)
前面のプレートは金属で、剛性感Upに貢献して入るもののグリップ部分は樹脂なので超高剛性とは言い切れない。今回のVision GTの方がグリップを持った時の剛性感は感じられるとは思う。しかし、リーズナブルだし、金属QR2だし、6パドルのAdvanced Paddle Moduleにアップグレードしたくなったらできるし、コスパはいいと思う。

ClubSport Steering Wheel Formula V2.5
¥56,100JPY(QR2)

大体同価格帯ですね。直径が27cmであり、Vision GTの31cmと異なるので単純に比較対象にはなりませんが。本当にフォーミュラ用のステアリング。2つで迷っているのなら、フォーミュラならこちら、こちらのFormula V2.5ステアリング。GTメインなら、Vision GTとかでもいいと思う。どちらでもF1、GTともに使えるとは思います。前述の通り、エンジンRPM用LEDが付いている分、こちらの方が便利だと思う。剛性については、アルミフレームを使用しているVision GTの方が剛性のポテンシャルがありそうな気がする。(QR2LiteをQR2に変えたりすると)

ClubSport Steering Wheel 320 Alcantara®
¥58,300JPY

ポルシェステアリングよりほんの少し高価。こちらはフレーム全体が金属なので剛性が高い。スイッチ類の数で言うとVision GTの方がかなり優勢。しかし、このステアリングで使用されているUniversal Hub V2は様々なステアリングのフレームを付け替えられるというメリットもあるし、Advanced Paddle Moduleを装着し、6パドル化ができるという楽しみもある。

グランツーリスモ7®でも結構使えるようにしてるみたい
ステアリングの入力は、トラクションコントロール、ブレーキバランス、燃料マッピングの調整に各ローターリースイッチが割り当てられているとのこと。

光り物は、右下の液晶画面程度で、派手な感じではない
これは光り物系ステアリングではないので、キラキラ光る派手なステアリングが好みな人にとっては、キラキラ感は物足りないかもしれないですね。
現状、Fanatecでキラキラ感が欲しいのなら、GTDDExtremeのステアリングか、Button Module Rallyを組み込んだステアリング、BMWステアリング、Bentleyステアリングの4つですね。




Fanatec Porsche Vision GTステアリングは、どういう人が買いか?

今回のポルシェステアリング、誰に刺さるのか考えてみました。
・グランツーリスモとの親和性が高いので、デザインに惚れClubsport DD+やGTDDPRO単品を購入して、プレステでGTカーをメインで走りたい人。
・現在考え中。。。。剛性感が向上と書きたいのだが、QR2Liteを使用しているので、剛性感を押すわけにもいかない。これを金属製QR2に換装すると7万円のステアリングになってしまい、そこまで推せるような感じでもない。デザインのボタン数の多さに惚れた人用のステアリングということになるだろう。
公式HPリニューアルしたため、更新した↓↓↓

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