本サイト維持やネタ収集、SIM研究のため、広告を含むページがあります。

FanatecのV1.5シフターをメンテナンスしてみた|MASK|ブログ

購入してから3年が経過したFanatec V1.5シフターですが、最近首都高バトルでバトル最中に5速から4速にすると、ニュートラルになる現象がバトル時に発生して、気持ちよくバトルにならないことがありました。Fanatec Control Panelでキャリブレーションしても、傾向は大きく変わらず。

ClubSport Shifter SQ V1.5
ClubSport Shifterは完全に金属でできており、これは、組み込みの品質、耐久性、信頼性をします。

これは、もうシフター自体の機械・電気的な問題だな!と思い、レースSIM界隈で流れている国内外のさまざまな先人の方々が残してくださっているメンテナンス方法を見て情報収集。故障!?と思っても、その対策が見つかるレースSIM界隈、すごい。一応僕も、今回自分が行った方法を、残しておきます。(身の回りのものを利用した1回目のメンテナンスなので、これが有効とは限りません)

※今回、参考までに、私が使用したグリースや緩み防止剤も掲載していますが、これらは身の回りに転がっていたものを使用しただけであって、有効性の検証はまだできていません。2025年の段階では「こんなの使ったんだー。」程度に見ていただき、2026年以降、私のV1.5シフターが問題なく動いていたら、こういう材料使っても特段問題ないんだな、という参考にしてもらえたらと思います。

Fanatec SQ V1.5シフターのメンテナンスの概要

国内外見ていくと、以下のような方法が出てきます。

・基盤の洗浄
・センサー基盤のボルトの増し締め・緩みの防止
・アースの取り付けが対策として出てきます

Fanatec V1.5シフターの基盤の洗浄について

基盤の洗浄については、レースSIM界隈の話だけでなくさまざまな分野で回路基盤は使われているわけで、「基盤 洗浄」で検索すると、方法や、なぜ洗浄するのか理由が出てきます。

基盤は電気信号を伝えるためのボードです。例えば電気を流してしまうような汚れが、隣同士の端子と端子を跨ぐようにして汚れてたら、電気が想定していないところに流れる(短絡する)可能性があることは想像できると思います。

洗浄のための薬剤としては、さまざまな製品が売られています。僕は、自転車の整備用に持っていた「ゴムやプラパーツも問題ない」と書かれているパーツクリーナーを使いました笑。

僕は基盤を扱うプロではないので、このパーツクリーナを使うことのリスクまでしっかり検証したわけではありません。そのパーツクリーナーの名前を出して、それを真似して失敗する方がいたら申し訳ないので、現段階ではその製品名はここでは明かさないでおきます。(数年後問題がなければ実績と共に公開します。どうしても聞きたいならDMで聞いてみてくださいw 全く責任は取りませんが。)

以下のように基盤洗浄専用のクリーナーも出ているようです。ご自身ですでに手元にパーツクリーナーがあって、流用できないかな?と思っている方は、成分を見比べて同じようならば、自己責任で使用するのはありだとは思います。(僕はどうなっても全く知りません)

Fanatec V1.5シフターのセンサー基盤のボルトの増し締め・緩みの防止について

Fanatec V1.5シフターは、非接触の磁気式のセンサーが使用されています。そのセンサーは基板に取り付けられているわけで、その基盤が動いてしまえばその位置の測量感度が落ちるわけです。なので、基盤は緩みがないようにしっかり定位置に固定しておく必要があるわけです。

Fanatec V1.5シフターのアースの取り付けについて

今回は行っていませんが、アースの取り付けの対策をしているような方もいるようです。まずは、基盤がいかに正確にシフトの位置を測量し、正しい信号をアウトプットするかが大切なわけなので、今回は基盤の洗浄と、位置のボルトがしっかり付けられることを念入りに確認するまでとしました。

もし、同様の症状が出てきたらアースについても考えてみたいと思います。

※無駄な静電気等が、センサーの基板に滞留しないようなアースであれば効果があるかもしれませんが、ただ単に外のケースにアース線をつけるだけだと何も解決しないと思います。

僕がFanatec V1.5シフターのメンテナンスをした流れ

これから、僕が行ったメンテナンスを要点を絞ってお伝えしようと思います。

Fanatec V1.5シフターの分解

今回、V1.5シフターの隣にはV2ハンドブレーキを装着しているので、まずそれを取り外すという手間な作業が一つあり、なかなか取りかかれずにいました。休日に意を決して、ハンドブレーキのみ取り外しました。(すぐ取り外せるんですが、SIM部屋が寒かったりで、なかなかすぐに行動できませんw)

ClubSport Shifter SQ V1.5
ClubSport Shifterは完全に金属でできており、これは、組み込みの品質、耐久性、信頼性をします。

V2ハンドブレーキのカバーを外すと、V1.5シフターとハンドブレーキは2本のボルトで止まっているだけなので、取り外すのはすぐです。

そして、コクピットからシフターを取り外しました。

ClubSport Handbrake V2
ラリーやドリフトに理想的な、まったく新しいClubSport Handbrake V2は、より強力なコンポーネントと改良されたエレクトロニクスにより、性能と耐久性を大きく前進させました。

Fanatec V1.5シフター上蓋の開封

まず、上蓋を開けるためにシフトノブを反時計回りに回して取り外します。この時、シフトノブの部分だけが取れてもいいですし、根本のシャフト部が取れてもどちらでもOKです。

これが、1つ目の難関だと思います。下の写真のように、中央部分から細い赤と黒の線が下まで伸びています。この線が、細く、そして短いので、これ以上蓋を開けることができません。端子はグルーガン(温まると柔らかくなり、冷えると硬くなる接着剤のようなもの)で固定されているので、引き抜くのに忍耐力が少しだけ入りますが、コネクタののプラスチックの部分を優しく何度も左右に揺らしながらゆっくり引っこ抜くと、外れます。僕の場合、ドライヤー等で接着剤を柔らかくする必要まではありませんでした。

そうすると、上蓋を外すことができます。

蓋の裏はこのようになっています。次の関門ですが、この4本の硬いボルトを緩めなければなりません。ボルトの先端に結構硬い緩み防止剤がたっぷり塗られているようで、長めのレンチを使っても左手で蓋を固定して、右手でレンチを回そうにも普通には緩められませんでした。正攻法としては、ドライヤー、ヒートガンやハンダゴテ等をボルトに当てながらで緩み防止剤がついた先端部分まで温まるように、熱を加えてから緩めたらいいわけです。(緩み防止剤の耐熱温度自体は、150度程度とかだと思うので、ドライヤーだとどうなんだろう🤔)

僕はせっかちなので、インパクトドライバーでガガガガガとw(びっくりするぐらいすぐ緩まりましたが、今考えると、基盤に振動が加わるので、全くよろしくないw 真似しちゃダメ!熱をかけて手で頑張って緩めましょう。)

取り外したボルトはこんな感じで、先端にがっつり硬い緩み防止剤がくっついていました。

おそらく、短い六角レンチしかなかったりすると、↑このボルトを緩めることができずに、基板のボルトまでアクセスできなくて諦める人が多いのでは?と思います。なので長めの六角レンチは必要でしょう。

僕は、それなりにお高い?国産のTONEの六角レンチを使用していますが、別にTONEにこだわる必要はありません。トルクをかけるためにこれぐらいの長さのものは最低限必要なのでは?という参考として載せておきます。もっと短いものもありますが、かなりの怪力の方でも辛いかも。

上で紹介した4本の太いボルトをまだ外す前の写真ですが、基板について確認していきましょう。今見えているのが一つ目の基盤。矢印の4本のボルトで止まっています。

これは、4本の太いボルトを外した後の写真ですが、横から見るともう一つ基盤が見えます。2本のボルトで止まっています。

これら二つの基盤を、ボルトを緩めて取り外します。

ClubSport Shifter SQ V1.5
ClubSport Shifterは完全に金属でできており、これは、組み込みの品質、耐久性、信頼性をします。

Fanatec V1.5シフターの基盤の洗浄

ボルトを緩め、2つの基盤をとりはずしました。左の基盤の裏表面に少し油がついていたりしたわけで、こういうのが端子の部分にもついているかもしれません。こういう油をパーツクリーナーで落としていきます。基盤の表と裏、を洗浄していきました。

こんな感じで洗いました。綿棒を使っている方もいたので、それも真似させてもらっています。パーツクリーナーをかけつつ、主に綿棒でこすりながら洗浄していきました。

洗浄が完了したら、基盤をボルトで固定していくわけですが、

・組み立ての際に汚れを付着させないようにする
・固定用ボルトに緩み防止剤をつける
・適切なトルクで!!!(レンチの一番ボルトに近い位置で無理な力をかけない)

ことが、ポイントでしょうか。

緩み防止剤はボルトの先端にちょこっとつける程度です。写真の真ん中ぐらいにある小さい黒いのが、基盤を固定するためのボルトです。その先端に青い緩み防止剤を少し塗っています。

また、あの太いボルトの先端5〜10mm程度でにも再度塗りました。(写真撮り忘れ)このボルトについては、長いレンチでボルトやボルトの山を痛めない程度にしっかり締めておきました。

Fanatec V1.5シフターのメンテナンスで行った注油

実は、ついでに矢印のところのベアリング部にグリスアップしています。右の矢印の部分には基盤が固定された状態の写真ですが、基盤を取り外してからグリスアップしています。グリスアップ後は、キッチンペーパーで摺動部でないグリスが必要でないところのグリスや油汚れは基本的に全て拭き取っています。再び基板に油汚れがついたり、飛び散らないように。

ちょうどいい液体のグリスはないかなーと探したところ、家に自転車用のグリスが転がっていました。

これなら、自転車やバイクのチェーンに使用されているゴムも痛めないような材質なので、そこまで攻撃性がないだろう!?と使用していますが、僕の勘です。今後このグリースが基板に対して何か攻撃性があったりするかもしれませんので、オススメしているわけではありません。

最後に

最後に、全てのパーツを組み直し、配線を元に戻して終了としています。細かくやろうと思えば、他にも底面部分のグリスを拭き取って、質の良いグリスに交換したり、という手法もあるようです。今回の誤検知をどうにかすることを目的とするならば、とにかく基盤の洗浄と、基盤の固定に気を遣えばいいと判断し、今回の内容に留めています。

ClubSport Shifter SQ V1.5
ClubSport Shifterは完全に金属でできており、これは、組み込みの品質、耐久性、信頼性をします。

メンテナンス後軽く使ってみて、今の所いい感じで使えています。
1ヶ月、1年・・・と使っていくとどうなるのか、様子を見ながら、このページの情報も更新していけたらいいなと思っています。

すでに、先人の方々がすでに貴重な情報や体験談をアップしてくださっているので、このコンテンツが必要かどうかはわかりませんが、何かの参考になればいいね等いただければ嬉しいです!

コメント