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FANATEC の2023年9月発売の新型クイックリリースQR2にすべきか、QR1にするべきか? | MASK | ブログ

2024/12/20更新

2023年9月25日月曜日より、下記FANATECの新型クイックリリースQR2のサイト内が解説され、販売が開始となりました。

QR2
私たちのコンフィギュレーター

そして、2024年12月中旬、価格据え置きのままQR1標準からQR2が標準となりました。それに合わせ、このページも改訂しました。また、その時期にステアリングを壁やアルミフレームに簡単に飾れるホルダーを公式で出してきています。

QR2 Wall Mounts(3個セット)
3個セットでお届けするステアリングホイールのコレクションを飾る最適の方法。

まだ日本では発売されていませんが、海外ではCSLDDに強化プラスチック製のQR2がついたバージョンが発売されています。日本ではいつになるかは全然わかりません。

CSL DD QR2 (5 Nm)
Incredible Direct Drive performance in a compact package. Now with QR2.

FANATEC QR2のレビューについて

2023年9月25日月曜日、20時頃からFANATECのサイトがメンテナンス中となり、真っ白になりました。その後21時30分頃にサイトが更新され、販売が開始されました。

FANATECのQR1とは?QR2とは?

QRとはQuick Release(クイックリリース)の略です。ステアリングとモーターを接続する金具の部分です。QR1はFANATECが昔から使用してきたクイックリリースの呼び名です。QR2が2023年9月に発売された新しい型式の金具です。

以下が、もう旧型になってしまったQR1の取り付け方法です。左側が強化プラスチック製のQR1 Lite。右が金属製のQR1です。

QR2はこんなものです。

個人的には、QR1で何も不満を感じていないのであれば、今後QR1で気になるところがあればQR2を導入すればいいというスタンスは変わりありません。しかし、2024年12月よりステアリング購入時に値段据え置きでQR2が標準となりました。以前に比べお手軽に選択しやすくなった今、QR2を積極的に選択しても良いと思います。多数のステアリングをQR1で揃えている場合は無理をしてQR2にすることもないと思いますが、これから購入するなら、できる限りQR2に揃えていけば良いだろうと個人的には思います。

Podium DD1やDD2のような20Nmを超える高トルクハンコンを持っているような方が、QR2を気になっている人が多いのでは?と思います。最大トルクが8NmであるCSL DD、GT DD PROについては、金属製のQR1を使用していても、特に大きな問題が発生していない人もいると思います。

一方、私含め、TwitterやYoutube交流がある方にによると、QR2に変えることによる剛性の向上をしっかり感じ取っているようですし、私の場合8Nm程度でQR1で発生した、構造上の特性からくるカキンという音はQR2にすることにより無くなり、より運転に集中できるようになりました。

気にしないようにしていれば気になりませんが、コストより剛性感を大切にしたいという方はQR2に移行しておいたり、初めからQR2にしておくと幸せになると思います。

QR2については、下記公式サイトに詳しくまとめられていますが、今回の記事ではユーザー視点から、気になるところを実体験も踏まえつつまとめていきたいと思います。

Fanatec

QR2についての概要

2023年9月に発表・発売されたのはクイックリリースのホイールベース側とステアリング側。

ホイールベース側に2種類。ステアリング側に3種類のラインアップがあります。

それぞれ適合があるので注意してください。

FanatecのQR2はどこで買える?

下記リンクが公式サイト内のQR2のページです。単品から、セットのものまでの全ての組み合わせがあります。

QR2
私たちのコンフィギュレーター

FANATEC新型クイックリリースQR2(ステアリング側)

PRO/普通/Liteの3種類があります。
PROについてはアルミブロック削り出しでFIA準拠ということで本物のレース車両での使用も想定されています。普通の黒いのはアルミ鋳造製です。PROと、標準のQR2の機能は同じで、自宅でシミュレータに使用する限りは違いは感じられないと思います。
気をつけないといけないのが、QR2 Liteについては、将来DD1やDD2, Clubsport DD+/DDのような高いトルクを発生するモーターを搭載するホイールベースで使用しても、ハイトルクモードが使用できず、トルクを抑制された状態(8Nmあたりが上限)で使用しないといけません。安いからといって安易にQR2Liteを選ぶのは考えものです。CSL DD, GT DD PROだとQR2Liteでもでも8Nmまで使えるので、QR2Liteが標準のステアリングを選んでも問題はないでしょう。

※GT DD Extreme付属のグランツーリスモ公式ステアリングだけに限ってはQR2 Lite&Clubsport DD/DD+の組み合わせでも、最大トルクの12Nm/15Nmまで使えます。

Gran Turismo® DD Extreme
Gran Turismo® のための最強の公式ダイレクトドライブシステムは、 Polyphony Digital とのパートナーシップにより設計された先進のステアリングホイールと、15NmのClubSport DD+ホイールベースを組み合わ...

FANATEC QR2 PRO Wheel-Side(こだわる人用)

QR2 Pro Wheel-Side
QR2 Pro Wheel-Sideはビレットアルミニウムからの完全なCNC加工パーツを備え、実際のモータースポーツ要件を満たすために開発されました。

アルミブロックから削り出しがされ、PTFEコーティングという表面加工(多分テフロンコーティング)がされているので、この次に紹介する黒い鋳造品よりも高価に設定されています。おそらく鋳造した大きなアルミブロックを削っているだけだから、標準の黒いQR2と物として大きくは違わないはずです。

海外のすでに手にしたレビュワーは、金色と黒で特に剛性に関する違いがあるとは言っていません。

3個入りパックもありました。富豪用です。

Fanatec

社外のQR2 PROについてはどう思う?

FANATEC以外のメーカーがQR2をコピーして販売しているようです。12月中旬に確認したところ、純正の金属製QR2は12500円まで値下げされています。コピー品との価格差も縮まっていると思うので、リスクを取りたくない方は無難に純正が良いでしょう。

大量のステアリングがある方で、大量購入することによって価格差が大きくなる方はコピー品も自己責任で選択肢になりうると思いますが、もし大量のステアリングを購入・所有されている富豪の方なら、サポートの手厚い純正品でいいんじゃないか?なんて思ったりはします。

FANATEC QR2 Wheel-Side(これで間違いない)

QR2 Wheel-Side
QR2 Wheel-Side は、頑丈で耐久性のある全アルミ製の構造を備えています。ダイキャストアルミニウムでCNC加工され、ブラックアノダイズ仕上げが施されています。

QR2のベーシックな黒いものも、上の金色のQR2PROと比較して、普通に使う分には機能は違わないはずです。上の金色のQR2PROはこの標準モデルに追加して表面加工がされているので、挿入時のスムーズさに僅かな差が見られるようですが、普通、この黒い方を選んでおけば大丈夫だと思います。

私も下記のレビューに表すように実際に購入して使用しましたが、接合面はツルツルになるように加工されており、挿入の際はすごくツルりと気持ちよく入っていきます。普通に使う分には黒、どうしてもプレミアムな感じがいい方は金色を選べばいいと思います。

購入したので、レビューしました↓

個人的に、どのステアリングにもこの、黒色の金属製を買っておけば間違い無いと思います。とてもスムーズに結合でき、結合後の剛性感はQR1と比較すると、ホイールベースのモーターからステアリングまでが1つの棒になったと感じられます。

QR2 Wheel-Side
QR2 Wheel-Side は、頑丈で耐久性のある全アルミ製の構造を備えています。ダイキャストアルミニウムでCNC加工され、ブラックアノダイズ仕上げが施されています。

これも3個入りパックが登場していました。

Fanatec

FANATEC QR2 Lite Wheel-Side(CSL系ステアリングに対応)

QR2 Lite Wheel-Side
交換可能なクイックリリースを備えた互換性のあるFANATEC® CSL / CSL EliteステアリングホイールをQR2システムにアップグレード。

材質が強化繊維プラスチックです。CSL DDやGT DD PROについては、これでいいでしょう。一方、QR2 LiteはClubsport DD/DD+やDD1/DD2で使用すると自動的にトルクが最大8Nmに制限されますので注意してください。(GT DD Extreme付属のステアリングのみClubsport DD/DD+で最大トルク12Nm/15Nmまで使用可)

CSL DD/GT DD PROは最大トルクの8Nmなので、QR2 Liteを使用しても、関係ありません。QR2Lite標準搭載のステアリングから選んでも良いでしょう。

ただし、QR2 Liteの適合に関しては基本的には「CSL」と頭についたような下記のステアリングでないと、対応しないようなので注意が必要です。(F1 Esport V2のみ、Clubsportグレードで対応)最新の適合情報については上の製品リンクを確認してください。
CSL Universal Hub
CSL Universal Hub V2
CSL Steering Wheel P1 V2
CSL Steering Wheel BMW
CSL Elite Steering Wheel WRC
CSL Elite Steering Wheel McLaren GT3
CSL Elite Steering Wheel McLaren GT3 V2
ClubSport Steering Wheel F1® Esports V2

QR2 Liteについて、標準のQR2に比べ剛性の面では劣るものの、実際にGT DD Extremeが来た時に触ってみましたが、QR1 Liteとは剛性やフィット感は雲泥の差です。海外レビュワーたちの動画を見ても、過去のプラスチック製(QR1Lite)に比べるとかなりのグレードアップしていると言っています。

QR2 Liteは強化プラスチックということで、金属製に比べるとクラック発生リスクが気になりはしますが、構造を見ても、使って見てもQR1 Liteより耐久性が向上していると思います。標準のQR2に比べると軽いという利点があるので、CSLグレードのステアリングにはQR2 Liteを使用して、軽量のステアリングでFFBをより感じやすくしたほうが、楽しめると思います。

1個ずつ購入するかType-Cを購入する際にこの2個セットを買うという選択肢のみがあります。

QR2 Lite WS x2 + BS Bundle (Type-C)

FANATEC新型クイックリリース(ホイールベース側)

FANATEC QR2 Base-Side C (CSL DD/GT DD PRO用)

QR2 Base-Side (Type-C)
QR2 Base-Side(タイプ-C)は、Gran Turismo DD ProまたはCSL DD Wheel BaseをQR2にアップグレードし、互換性のあるQR2対応ステアリングホイールを使用を可能にします。

CSL DD / GT DD PROについては、接続コネクタがType-Cのモデルのみ対応します。特に取り付けには苦労しませんでした。また、交流のある方曰く、簡単に取り付けできたようです。(取り付けの際はしっかり奥まで刺して、規定トルクで適切に締め付けましょう)

FANATEC QR2 Base-Side M (Podium DD1/DD2用)

QR2 Base-Side (Type-M)
QR2 Base-Side (Type-M) ビレットアルミニウムの単一ブロックから完全にCNC加工されており、Podiumホイールベースアップグレードし、対応したQR2搭載ステアリングホイールの使用を可能にします。

Podium DD1 / Podium DD2 / プレステ向けDD1については、このType-Mのモデルのみが対応します。加工方法がType-C用モデルと比較すると、Mモデルはアルミブロック削り出しかつ、30 μmニッケルコーティング処理がされています。購入したので、レビューしています↓

動画でもレビューしています↓上のブログの方が早いと思います。

そして、現在Podium DD1がType-MのQR2が付いて、133,600円の大幅値下げとなっており、FANATECの20Nmのダイレクトドライブでは底値だと思います。

FANATEC新型クイックリリース(セット)

QR2のステアリング側とホイールベース側を一緒に購入すると、割引が受けられます。(物によってはセットになったりならなかったりしています)

下記のようにセットの表示もありますが、ステアリング側とホイールベース側それぞれ別々に選択しカートに入れても、自動的に割引が適応されます。

QR2 Bundle (Type-C)
QR2 Lite Bundle (Type-C)
QR2 Pro Bundle (Type-M)
QR2 Bundle (Type-M)
QR2 WS x2 + BS Bundle (Type-C)
QR2 Lite WS x2 + BS Bundle (Type-C)

新規にホイールベースとステアリングを買う場合、QR1かQR2か?

現状、CSL DDやPodium DD1/DD2やステアリングをカートに入れると、下記のようにQR2追加購入オプションが出てきます。

CSL DD/GT DD PRO購入の場合

2024年12月中旬より、ステアリングにQR2またはQR2 Liteが標準でついてくるようになりました。なので、CSLDDやGTDDPROのホイールベース単品を新規導入の際はQR2アップグレードをした方が、長い目で見て良いと思います。

金属製QR1の新品価格は下がった

QR1からQR2への移行に伴い、、QR1は8100円となりました。

QR1 Wheel-Side
以前はClubSport Quick Release Adapterとして知られていたQR1 Wheel-Sideにより、交換可能なクイックリリースを備えた互換性のあるステアリングホイールをQR1を装備したホイールベースで使用できます。

GTDDPROやCSLDDでQR1 Liteを使っていたユーザーが多く、未だQR1の需要が多いのかもしれません。QR2 Base Side(Type-C)の価格が9500円です。そして、金属製QR1の価格が8100円。これからステアリングを購入して、QR2が付いてくるのに、QR1を導入するためには8100円を余分に払う必要が出てきます。今後ステアリングを増やす場合は、QR2に一本化した方がQR1を買うためのコストがかかりません。

CSL DDやGT DD PRO・DD1/2の方で、特に問題を感じてないなら、すぐに移行する必要ないのでは?

現状、問題を特に感じてないなら、別にすぐにクイックリリース部分を購入する必要は無いでしょう。だって、問題ないんですから。まあ、DD1やDD2の人だと気になっている人は多いかもしれません。

QR2 Bundle (Type-M)

私が実際に使ってみると、スルッと入る便利さと、剛性感の向上が感じられましたので、余裕がある方は試してみれば良いかと思います。

問題は、すでにホイールベースを持っている人が、新しいステアリング単体を購入する時

あなたがQR1のホイールベースと金属製QR1が付いたフォーミュラステアリングを持っていたとします。新たに円形のステアリングが欲しくなりました。その場合、新しい円形ステアリングのクイックリリースをどうするか問題が出てきます。QR2にすると、ホイールベースもQR2にし、フォーミュラステアリングもQR2に移行しなければなりません。

一番コストがかからないのはQR1を選択する方法です。ただし、今後ステアリングが増えていく可能性があるのなら、QR2が標準化されてきているので、もう少しがんばって、QR2化できるならしておいた方がよいと思います。

もし特に現状問題を感じてないなら、QR1のままでいいのでは?と思います。でも、やっぱりクイックリリース部分に気になることがあって、どうにかしたいと思う人はQR2を買うしかありません。その場合はQR2への移行を検討すればいいと思います。

QR2、結構剛性感が上がるんですよね。

CSLDDは2025年春?中旬?あたりから工場出荷時QR2標準搭載になりそう

現状は、ホイールベースやステアリングを購入する際、工場出荷時はQR1が標準で装着されており、一応QR2というオプションが示されており、選択した場合は追加でQR2が送られてきて、自分で取り付けるようになります。もう少ししたら、

2024年12月ごろより工場出荷時からステアリングについてはQR2(またはLite)が標準となりました。CSLDDやGTDDPROは現状、QR1標準搭載ですが、もうそろそろQR2標準搭載で出てくるでしょう。

2024年12月の時点で、EU/USでは、CSLDDについて言うと以下のような強化プラスチック製のQR2が着くようになっています。GTDDPROについてはまだですね。日本はいつになるかはわかりませんが、GTDDPROにQR2が標準搭載されるのは、EU/USがまだ搭載されていないことから、まだまだ先のような気はします。

CSL DD QR2 (5 Nm)
Incredible Direct Drive performance in a compact package. Now with QR2.

EU/USで標準搭載されているものは強化プラスチック製なので、QR2化が必要なのであれば、いつ出るのかわからないものを待たずに質感の高い現状の金属製のものを導入しておくのもアリだと思います。

QR2 Base-Side (Type-C)
QR2 Base-Side(タイプ-C)は、Gran Turismo DD ProまたはCSL DD Wheel BaseをQR2にアップグレードし、互換性のあるQR2対応ステアリングホイールを使用を可能にします。

僕の予想ですが、このプラスチックQR2は工場出荷時にのみついてくる。そして従来の金属製のQR2(Type-C)はQR1のユーザー向けに継続して販売される体制になるんじゃないのかなと思います。なんとなく。

ステアリングホイールのページの一番下でQR1を追加購入できるようになっています。

ステアリングホイール
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Fanatec ホイールベースがデフォルトで交換可能な QR2 Base-Side で出荷され始め、QR1ステアリングホイールがアップグレード不可であるか、または各ホイールをアップグレードしたくない場合、 QR2 Base-Side を任意の QR1 Base-Side アクセサリ(移行期間中に利用可能)と交換することができます。QR1にダウングレードすることで、ホイールベースはすべての互換性のあるQR1ステアリングホイールに対応します。

(2023年の9月時点でのQR2公式ページでの記載)

https://fanatec.com/ja-jp/qr2

今のQR1が付いたCSL DDやDD1が爆安のセール状態になっていますが、QR2が工場出荷時の標準となっても、このセールは変わらないような気はします。

とりあえず、今日の時点で気づいたことを書きました。

おわり。

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