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FANATECからハンコンコクピットのCSL Cockpitが発売 | MASK | ブログ

FANATECから、コクピットが発売されました。FANATEC、ハンコンはどうも日本国外を優先して売り始めることが多いですが、このコクピットは世界同時発売のようで日本にも在庫があるようです。

コクピットは日本のメーカーさんも出してくれていて、年月も経ち改良も進みオプション品も多数出ています。

そのためFANATECに対し日本市場が求めているのは、まずは迅速な予約注文品の処理、Clubsport DD+単品や、よりカッコいいピカピカ光るステアリングだったり製品のアップグレードなんじゃないのか?と思いつつ、このコクピット、気になる方もいるでしょうから、機械の構造に関して少しかじったこともある僕の視点からまとめてみたいと思います。

CSL Cockpit
CSL Cockpit は、その重量以上のパンチ力を発揮します。アルミニウムとスチールの構造は、剛性と強度のためにあらゆる部分が最適化されています。

簡素な造りのコクピットなのにちょっと全部揃えると、高級になっちゃいますよね・・・。

2024/4/5時点の価格

CSL Cockpit64600円
シート16200円
モニターホルダー19400円
シフターホルダー6500円
合計106700円!!!
FANATEC CSL Cockpitの価格

でも、よく見ると、シートは安い。コクピットを自作した人間からすると、このシートは気になる存在ではあります。(さすがにもうシートを買い替える気はないですが)

CSL Cockpit Seat
CSL Cockpit Seat は、 CSL Cockpit 用にデザインされたお買い得なレーシングシートです。

モニターホルダーは・・・確かに大きめの金属が使われ、多数の穴が空いて多くの加工はされてはいますが、お高く感じます。

CSL Cockpit Monitor Holder
CSL Cockpit Monitor Holder は、ディスプレイを CSL Cockpit にしっかり取り付けることができます。

シフター、ハンドブレーキ用の台の価格は、まぁ妥当か。

CSL Cockpit Shifter Holder
CSL Cockpit Shifter Holder は、Fanatec シフターやハンドブレーキも CSL Cockpit にしっかりと取り付けられます。

FANATEC CSL COCKPITについて

FANATECの全ダイレクトドライブを装着可能で、ペダルに関しても現在販売されているモデルと、CSL Elite Pedalsの初期型も対応しています。オプション品をつけると、シフターハンドブレーキを装着可能。モニターもオプション品装着でウルトラワイドモニタぐらいなら装着可能。さすがに3画面の設置までは考えられてはない。

ドイツ語ではありますが、レビューを見つけました。この人は184cm。DD1やClubsport DD+を100%の状態にして遊んでいますが、(案件動画ではありますが)フレックスが無いと言っています。100点満点ではありません(DD1のFFB100%でカーブ曲がろうとしてる時に、モニタが極わずか動いているようにも見える)が、思いの外剛性はあるのかもしれません。アルミフレームのコクピット以上とは流石に言っていませんが、いい勝負みたいなことを言っています。

CSL Cockpit
CSL Cockpit は、その重量以上のパンチ力を発揮します。アルミニウムとスチールの構造は、剛性と強度のためにあらゆる部分が最適化されています。

サイズですが、色々な海外のSNS等を調べてみると実測値として
 ・幅 62cm、シフターホルダー込みだと 70cm
 ・長さ130cm、シート込みだと150cm
 ・高さはシート込みで100cm ぐらいとのこと。かなりコンパクトです。

僕の予想としては、上のように単体の写真で見ると、剛性に不安を感じますが、

・元々剛性が高いハンコンを横からプレートで挟み込む
・2枚のプレートで黄色い棒を挟み込む
・体重とハンコンの荷重を、ハンコン下の脚を通して地面に接地させることで、人が乗らないと横方向はちょっと頼りないが、人が乗り込むと意外と横方向の剛性感が確保される?(真ん中の脚の部分に一本梁を入れた方がいいとは思うけど。)

等、使用部材の削減を攻めるギリギリの設計をしつつ、総合的に剛性を上げられようになっているのではないか?意外と縦方向の剛性もあるのでは?と感じました。(想像でしかないですよ。実際使うとどうなのかはわかりません)

Xで、Fanatecは剛性感について説明する際、「見た目はそうは思えないかもしれませんが」と書いています。

FANATECからメールで送られてきたDMには「非常に堅牢です」(Rock-Solid)と書かれていますが、アルミフレームを組んでしまったような方からすると、さすがに言い過ぎに感じてはしまいますが…。でも、今まで机だとか身の回りのもので無理やり遊んでいた人や、とにかく軽量、コンパクトを求めるユーザー層に対して、”意外”と使用に耐えられるレベルの製品に持ってきた製品なのではないのかと想像しています。

アルミチューブとスチールブラケットを使用し、軽くて丈夫です。革新的な台形デザインは、フレームがその重量をはるかに上回る強度を持ち、ハイエンドのロードセル ペダルと最大 25 Nm のダイレクト ドライブ ホイール ベースでテスト済みであることを意味します。最適なサイドマウントのホイール ベース ブラケットにより、シャーシのフレックスを通じてフォース フィードバックの詳細が失われないことが保証されます。このリグは非常に堅牢です。

Using aluminium tubing and steel brackets, it is both light and strong. The innovative trapeze design means the frame punches well above its weight, having been tested with high-end load cell pedals and Direct Drive Wheel Bases up to 25 Nm. The optimal side-mounting Wheel Base brackets means you can be sure that you’re not losing any force feedback detail through chassis flex – this rig is rock-solid!

FANATECからのDMより

パイプはアルミニウムで、ブラケットは鉄が使われています。アルミは軽量ではありますが、一般的に鉄に比べると剛性が低く曲がりやすいです。(弾性係数が低い) しかし、パイプ形状にすることで剛性を確保しているようです。ブラケットのような大事な部分に中途半端な厚さのアルミの板なんかを使うと重みで曲がったりするので、鉄が使われたのだと思います。

部品の一つ一つは輸送コスト削減の観点でしょうか、分割された小さめなパーツで構成されていますが、うまく部材を組み合わせて全体で剛性を確保していると印象。(実際使うとどうなのかは不明)

ペダルもロードセルブレーキを使用しているV2やV3ペダルの最大の90Kgで踏んだ際も浮くようなことはない気がします。

ペダルを取り付けることにより、ペダル本体のフレームの剛性に助けられ、全体として組み合わせた時に、CSLコクピットのペダルのプレートの剛性を上げるスタイルにしているように見えます。

シートの下部の横棒が細いのが気になります。様々な動画を確認すると12mmの鉄製とのこと。また、シートには4箇所ネジ穴が切られていて、そのサイズはM8です。(下の方にシートの説明を書いておきました)

シートの前後方向の位置は、まず、シートの下に設置する細い棒を2本を合わせ、

その後、シート用のコクピットに付属しているプレートの上に載せているので、そのプレートのネジを緩めてスライドすることで微調整することもできます。これ、結構考えられている…。

公式サイトを見ると、シートレールもオプションとして用意するような書きっぷりでしたが、そのシートレールをケチると、初めはシートの位置合わせはちょっと大変かもしれません。

CSL Cockpit Seat
CSL Cockpit Seat は、 CSL Cockpit 用にデザインされたお買い得なレーシングシートです。

アルミフレームのガッチリコクピットにはそりゃ負けるんじゃ無いか?というところでしょうか。

ハンコンを使ってて剛性を気にしたくなるのは、ステアリング周り、シート、ペダルになってくるわけですが、ふにゃふにゃでは無く、意外と剛性があるねという評価になるような気がしています。(気がしてるだけ)

重さは20kgとのこと。梱包される箱の大きさは106.5cm x 57cm x 12cm。世界展開し、輸送の効率化を考えて、できる限りパッキングの容積を小さくするような開発がされたのでしょう。
ちなみにPodium DD1が13kg、GT DDPROが4.9kgということを考えると、このフレーム、結構軽く、コンパクト。そういうのを求めている層にはヒットするかもしれません。

これは、カートを模したポジションですね。

レースSIMですが、結構FFBの振動が響く時があります。僕は集合住宅住まいなので、コクピットの下にバランスディスクを敷いています。こういう製品の場合、同じようなことをするのは難しいかも。音が気になるようであれば、厚めのカーペット等の上に置いたり、大きな板をホームセンターで用意し、その下にバランスディスクを置く必要が出てくると思います。

基本的にFANATECのホイールベースのことだけを考えて空けられた穴なので、他社のハンコンで使えるかどうかは謎です。そこは注意。

コクピットに対応するホイールベースはFANATECのダイレクトドライブの全て

以下のステアリングに対応します。

CSL DD/GT DD PRO
Clubsport DD/Clubsport DD+
Podium DD1/Podium DD2

一言で言うと、FANATECのダイレクトドライブに全対応。

レーシングホイール/DD ホイールベース
Racing Wheels are bundled products that combine selected Steering Wheels and Wheel Bases. The wheel base is the heart of our ecosystem, combining…

対応するペダルはFANATECの最近のペダル全て

これら、すべてのペダルに対応します。

CSL Pedals LC
CSL Pedals LCは、CSL PedalsとCSL Pedals Load Cell Kitのバンドルです。
CSL Elite Pedals V2
CSL Elite Pedals V2は完全組み立て済みの3ペダルセット。加工し切り出されたアルミニウム製、クラッチとスロットルにはプリシジョンハールセンサーを搭載。ロードセルブレーキは“デュアルステージ”スプリングとエラストマースタックで実車に近い抵抗レベルを実現
ClubSport Pedals V3
カスタムメイドのロードセルは非常に耐久性があり、V2のものよりはるかに正確です。リアルで強い圧力をかけ、本物の車と同じように筋肉の緊張でブレーキを正確にコントロールできます。
ClubSport Pedals V3 inverted
クラッチとブレーキのピボットポイントはペダルの上側に反転し、Fanatec ClubSportシリーズに期待されるように、非常に頑丈なフレームに取り付けられています。より長いペダルの移動とペダルの距離は、細部にわたって実際の車に触発されています。

FANATEC専用シートは、単品で考えると結構リーズナブルかも?

現段階で取説のページが無く、専用シートの裏面の穴がどの位置に空いているのかわからず、どのように流用できるのかまだ定かではありませんが、車検非対応の競技用バケットシートなんかと比べると、このシート16000円台でかなりリーズナブルですね。

CSL Cockpit Seat
CSL Cockpit Seat は、 CSL Cockpit 用にデザインされたお買い得なレーシングシートです。

重量は7kgと、FRP製のバケットシートと同じぐらいの重さ。


ブレーキを踏む時にもしシート自体の剛性が低いと、ペダルにしっかり踏力をかけられなかったりしますので、このシートの剛性は、確認が必要かと思います。

SIMレースの用途では太もも部分のサポートも無い方が気軽に乗り降りできて快適ですし、シートだけなら選択肢の一つになりやすいのでは?と感じました。

梱包サイズが60cm x 34cm x 54cmとのこと。一方シートの高さは1mぐらいありそう。なので、上の写真のFマークの下あたりで分割していたり、折り曲げて輸送できるようになっているのではないのか?と考えています。

フレームに直接マウント可能ですし、今後発売されるであろうスライダーの使用も可能とのこと。(今のところ、公式ページには発売されてなさそう)

この方曰く、座面がフラットすぎるようです。やっぱり座ってる時に軋みは発生しているみたいです。

FANATEC CSL Cockpitのシート用のボルトの穴はM8サイズ

CSL Cockpit
CSL Cockpit は、その重量以上のパンチ力を発揮します。アルミニウムとスチールの構造は、剛性と強度のためにあらゆる部分が最適化されています。

上記のCSL Cockpitのページの「ダウンロード」の項目より、マニュアルをダウンロードできます。そこの1ページ目を見ると、適合するボルトのネジ穴の直径がM8だということがわかります。

穴は4箇所に空いています。

CSL Cockpitにはモニターホルダーも用意されている

背面に4つのネジ穴があるVESAタイプのモニタだと取り付けられるでしょう。これ、結構いいお値段しますが、ウルトラワイドモニター含む様々なモニターを支えることまで考えているので、結構いろいろと穴が開けられていますね。

CSL Cockpit Monitor Holder
CSL Cockpit Monitor Holder は、ディスプレイを CSL Cockpit にしっかり取り付けることができます。

FANATEC用のシフターホルダーもオプションで用意されている

コクピットにFANATECのシフターやハンドブレーキを取り付けられる金具もオプションで用意されています。

CSL Cockpit Shifter Holder
CSL Cockpit Shifter Holder は、Fanatec シフターやハンドブレーキも CSL Cockpit にしっかりと取り付けられます。

左右どちらとおシフターを取り付けられるようになっており、微調整も可能とのこと。

コクピット単体の送料は396円でした。ちなみに、シートを追加すると396円追加。モニターホルダーも送料396円というように、一つ追加するごとに大きさによらず396円になるようにしているようです。

FANATEC CSL コクピットまとめ

予想ではありますが、意外とヘニャヘニャな剛性ではなさそうな気はしている。だけどさすがに完全アルミニウムフレームのコクピットには劣るはず。全く動かないガッチリとしたコクピットが欲しい方は、様子見すべき商品。

一方、梱包がすごくコンパクトだし、軽い。必要になりそうなオプションは用意されているので、多少の剛性は犠牲にしつつライトにコンパクトに始めたいユーザーにはウケるかもしれない。

ただしオプションを全て揃えると10万円を超える。

シート単体は、SIMレースで自作コクピットを作成する人にとって狙い目なリーズナブルなグッズかもしれない。シートにはM8用ボルトの穴がが4箇所空いている。(剛性や、取り付け用の穴の位置がまだ不明ではありますが…)

CSL Cockpit Seat
CSL Cockpit Seat は、 CSL Cockpit 用にデザインされたお買い得なレーシングシートです。

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新作コクピットについてもちょっと話しています。

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