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下記ファナテックのCSL Elite Pedals V2ですが、2022年、9月上旬に発売されました。
元々は私も使用していた初期型であるCSL Elite Pedalsは2022年まで販売されていました。
その後、オプションであるロードセルペダルが品切れとなり、2022年のブラックフライデーでセールで在庫を処分して以降、登場しなくなりました。
旧型のCSL Elite Pedalsと外観はほぼ変わりませんが、中身はかゆいところに手の届くマイナーチェンジです。海外のレビューを見ると、評価が高く、どれだけ改良されたのか気になっていました。
今回、ひょんなことからCSL Elite Pedals V2のレビューをする機会があったため、FANATECの銀色のペダル、CSL Pedalとの違いや、V3ペダルとの違いについて、考察していきます。
(実はこれFANATECからの提供品であり、原稿料はもらっていません。※初の提供品で、今まで紹介しているFANATEC製品はもちろん全て自腹です。)
さらには、私が持っているSIMマニア御用達のHeusinkveldのSim Pedals Sprintとの比較もできればいいと思います。
現在、下の記事の通り、ファナテックのダイレクトドライブであるCSL DDと好きなステアリング、ペダルをセットで購入すると、CSL DDが47900円→3万円になります。このペダルについても対象になるので、悩んでください。
FANATEC CSL Elite Pedals V2レビューの結論
・CSL Pedalsのロードセルは60kg(公式情報なし)で、CSL Elite Pedals V2は90kgのロードセルが使われている。V2はCSL Pedalsに比べ13000円高くなるが、ブレーキの踏み心地も変えられるオプションも豊富なので、できるのならV2を選択することをオススメしたい。
・FANATECの Clubsport Pedals V3と比べると、1万円ぐらい安い。製造方法が異なり、V2は鋳造、V3はアルミ削り出しで見た目はV3に軍配が上がる。V2はペダルの角度の調整機構や振動モーターが無い。ただし使用しているロードセルはV2もV3も両方90kgを感知できる。
・旧型のCSL Elite Pedalsの正常進化版。個人的にはコクピットにとても設置しやすくなっていたのが好感が持てた。
・FANATECのホイールベースを持っている方は、RJケーブルでV2ペダルを直接FANATECホイールベースに接続すると、BRF(Brake Force)を走行中でもステアリングから変更できる。これはとても便利機能なので使ってみてほいし。
・ネガティブな点としては、ペダルの角度や個別に前後位置を調整できるような機構がないところ。もちろん、付属のヒールプレートから各ペダルを外し、DIYで工夫して個別に設置することは可能かも。製品としてそういう細かな調整機構を求めている方は、より高級なペダルを買うしかない。
・アクセルとクラッチペダルは、バネ式で至って普通(と言っても、アルミ鋳造製のしっかりしたペダル)です。踏み心地をもう少し硬くしたい・フィーリングを変えたいと思ったら、ペダル後ろ側のストッパーをDIYで交換したり、社外品を購入してみればいいかと。アクセルとクラッチについては旧型と形は似てそうなので、そのまま旧型の社外品MODが使えるかもしれない。(未確認)
・FANATEC以外の製品だと、Heusinkveldのようにペダルを踏んだ際の出力曲線を標準ソフトで変更できる製品もあるが、今のところFANATECのドライバには出力曲線を変化させる機能は搭載されていない。社外のソフトを使用する必要がある。
FANATEC CSL Elite Pedals V2の開封
届いた時、箱が結構大きいことに驚きました。47x48x30cmです。全部込みで8kg程度あるようです。
段ボールから取り出すと、ペダルの写真が印刷された箱が。
箱を開けると、白い布製の袋に包まれたペダルが出てきます。
中に入っているのは、ペダル本体と、左上の箱(後で開封)のみです。
袋を開けていきます。
全部出して並べるとこんな感じです。元々組み立てられた3ペダルと、取説、ステッカーです。
そして、小箱の中のものを説明すると、左のオレンジのものはゴム・スプリング交換用の工具です。
六角レンチが2つ、スパナが1つ。写真一番右の黒い長方形のものは、袋で、レンチとスパナが入っていました。
オプションのスプリング1つ、75ゴム3つ、85ゴム3つです。
RJケーブル1本、USBケーブル1本になります。
注意すべきなのは、ペダルをコクピットに取り付けするためのボルトやナットは同封されていません。ご自身で用意してください。M8のボルト・ナットが推奨されています。
このペダルは、箱から出したままの状態で、ケーブル1本を接続し、取り付けさえすれば使用できる状態になっています。
工場出荷状態では、青色のスプリングと65ゴムが組み付けられています。これは、スプリングもゴムも一番軽い設定となっています。
裏はこんな感じです。それぞれのペダルのケーブルは真ん中のユニットに接続されているため、あとはUSBケーブルまたはRJケーブルをPCまたはFANATECのホイールベースにつなげさえすれば、使用可能です。
FANATEC CSL Elite Pedals V2の取り付け
先ほど説明しましたが、M8のボルト・ナット・ワッシャーは同封されていないので取り付け時には準備が必要です。
まず、裏のユニットにRJケーブルまたはUSBケーブルのどちらかを接続します。FANATEC製品で揃えている方はRJケーブルを選択し、ペダルのみ購入された方はUSBケーブルを直接PCへ繋げてください。
RJケーブルは、写真のようにホイールベースの「Pedal」と書かれたところに接続してください。
また、ファナッテックV3ペダル↓や、私の使用しているHeusinkveld Sim Pedals Sprint(SPS)はペダルの位置を3ペダル別々に調整できます。(SPSはより細かく調整できる)
一方、このCSL Elite Pedals V2については、下のようベースに、ペダルを固定するための穴が多数開けられているため、角ペダルの横方向の位置は調整できるものの、純正の思想では個別にペダルの角度や前後方向の位置を調整するところまではできません。
V3ペダルは、46900円であり、約7000円プラスすることで手に入ります。
できれば、下記の3400円のV3ペダル専用のエラストマーを購入することをお勧めしたいので、1万円プラスでV3になると考えていたら良いかと思います。
ペダルの角度調整や、振動機能、見た目の豪華さ(切削加工の美しいペダル)を大事にする方は、1万円ほど多く出し、V3ペダルと上記のエラストマーのセットを購入すればいいかと思います。V2ペダルのブレーキ、特に不満を感じませんし、ブレーキコントロールはしやすいです。
しかし、1万円足すと見た目が豪華になるため、V3ペダルがお買い得に見えてしまいます。
ファナテック製がよく、ブレーキにこだわりたい方はV2。予算に余裕があり、見た目も大事にしたい方はV3を選択すれば良いかと思います。
FANATEC CSL Elite Pedals V2のセッティング
ファナテックのCSL Elite Pedals V2には、2つのスプリングと3つのエラストマー(ゴム)が同封されています。そのうち、軽いスプリングと一番柔らかい65のゴムが、元々取り付けられた状態になっています。それぞれのゴムの硬さと、スプリングの硬さに対する設定方法は以下の通り。
工場出荷時は、「Shore 65」のゴム、「S1」のスプリングが取り付けられています。(普通の机でも使用できるようには図示されていますが、実際はかなり難しいと思います。)
スプリングとゴムの交換方法は下記の通りに実施します。
箱の中に入っているオレンジ色の器具を、ブレーキ裏の突起に差します。
このオレンジ色の工具をゆっくり引っ張りながら、ペダルを親指で押します。すると、外れます。あとは、スプリングとゴムを交換するだけです。
BRFについて
まず、レースSIMにおいては、思いっきりブレーキペダルを踏んでしまうと、ブレーキの出力が100%となってしまい、タイヤがロックし、制動距離が伸び、狙っていたところで曲がれなかったり、タイヤを痛めたり、タイムが落ちます。
目の前にカーブがあり、うまく曲がりたい場合は、ブレーキングポイントが来た時、一気にタイヤがロックするかしないかギリギリのブレーキ(ブレーキの性能の80%〜90%のイメージ)をして、徐々に踏力を抜いていくのが基本的な走り方になります。
裏技としては、100%踏み切らないように、がっつりブレーキを踏んだ時、PCに出力される値が90%あたりになるようにうまく設定してあげると、毎回思いっきりブレーキしてもタイヤがロックすることが少なくなります。その辺の設定を簡単に変更できるのがBRF(Brake Force)となります。
BRFを大きくすると、かなり踏み込まないと、ソフト側へペダル出力が入力されません。
BRFを小さくすると、軽く踏んだだけでも、ペダル出力がソフトに多く入力されます。
こんな感じで手元からでも調整できます↓
他社で同様なシステムが見られないため、この便利機能はFANATECの良さだと思います。
FANATECのV3ペダルやCSL Pedalsでもこの操作は可能です。
付属のスプリングとエラストマー(ゴム)の組み合わせとその感想
※注意:ブレーキには3つの同じ硬さのエラストマー(ゴム)と、1つのスプリングを装着する必要があります。違う硬さのゴムを同時につけるのは推奨されていません。
65ゴム+青スプリング
標準で元々組まれている組み合わせです。
上の項目で説明したBRFを50%(MAX踏む力45kgになると100%が入力される)とすると多少背中をシートに押さえつけつつペダルを踏み込むと、ゴムの潰れる量にほぼ比例してスムーズに出力が上がっていきます。軽く頑張れば100%へ届きます。
力をかけ、踏み込めば踏み込むだけブレーキのインプットとして認識されます。
10万円程度するHeusinkveld SPSを使っている人間としても、踏んだ時の感覚としては大きな違和感はありません。
個人的には、ロードセル初体験の方はBRFは50(MAX 45kg)から始めてもいいかと思いました。
BRFを上げていくと、ゴムが柔らかいため踏み込めば踏み込むほどゴムが潰れ、ペダルのストロークが大きくなります。ペダルが傾けば傾くほど、ペダルに力がかけづらくなり、踏み込むのが難しくなります。ペダルがどんどん奥に行くため、体制的にロードセルに力が加わらず、ロードセルセンサーに力が加えにくくなるのか、なかなかアウトプット量が稼げません。
一方、BRFをこの組み合わせの最大値(上の表参照)の80とすると、背中をシートで支え、足を伸ばして突っ張るような形にしないと、ペダルの出力は100%には到達しません。
ロードセルをこのCSL Elite Pedals V2で初めて導入した人は、まずは、このスプリングとゴムの組み合わせでロードセルの特性を感じ、その後一番硬いゴム(85)を試してみればいいと思います。
65ゴム+黒スプリング
スプリングが黒い硬いものに変えた場合、初期のペダルをタッチした際の利き方に少しだけ変化が出るように感じます。それ以外については、上記の65kg+青スプリングの感想と変わりません。
ペダルタッチの感触は、個人的に硬い黒いスプリングの方が好きです。青いスプリングだと踏み込んだ時に初め軽く、その後ゴム部分が潰されていく際、ペダルの重さは明確に2段階変化します。一方、硬いスプリングだとその変化が小さいです。ただ、本当に好みだと思います。
85ゴム+青スプリング
BRFを50とした場合、65のゴムに比べ、変形量が少ないのでペダルストロークが少ない状態で、出力が100%に達します。変形量が少ないおかげで、姿勢が安定するためペダルに力がかけやすいと思います。65のゴムに比べると、軽く踏むだけで100%に達するように感じられると思います。なので、BRFを上げていくわけですが、私は70前後が丁度よかったです。本気を出して踏み込むとだいたい90%ぐらいにいくので、その辺を微調整してやって、ブレーキ時タイヤがロックするかしないかギリギリを攻めるような設定にするようになると思います。
85ゴム+黒スプリング
これもスプリングは初期の感覚・感じ方に影響を与えるだけです。この85ゴムを選択する方は、カッチリとした感覚を求めていると思うので、黒い方が良いのでは?と思います。
75ゴムについて
85ゴムのあとに75を試してみました。65と85の間です。踏み込んだ際に85が硬いと思った方が75を試してみたらいいと思います。(パッと踏んだ感じ、鈍感なのか大きな違いを感じ取れなかったのが本当のところ)
コクピットではなく、机で使用する場合
この表では、65ゴムを使った際、普通の机の下に設置しています。ただし、これを実現するにはBRF(のちの項目で説明)を小さく設定し、尚且つどうにかして床にしっかり固定する必要があります。ガムテだけでは不十分です。ブレーキを踏み込むと前側が浮いてしまったり、椅子も固定しないと椅子が後ろに動き全然ペダルに力をかけられません。
ペダルを床に置いただけだと90kgまで感知できるロードセルの面白さを堪能することができないので、しっかりとペダルを固定できるようなコクピットを用意したり、早いうちに良い固定方法を考える必要があります。
ペダルの重さについて、Virtual Racing Schoolという組織が、下記のような文章を出しています。固ければ硬い方がいいと。この思想は、ロードセルペダル使用時は硬い設定にして、足の裏で重さを感じ取って最適なペダルを踏む量を足の裏に対する負荷で記憶していこうという思想です。参考までに。
そうなのかもしれないですが、ペダルがストロークしてそれに比例してブレーキが効いていくのも実車的ですし、リアリティは出るかもしれません。SIMはほとんどの人にとっては趣味だと思うので、こういうお話があるということは頭の片隅に置いて、好みでいいと思います。
アクセルとクラッチの感想は「普通」。可もなく不可もなく。
写真は底面から撮影した写真になります。アクセルとクラッチは、写真のようなコイル式のバネが使用されています。これは旧型のCSL Elite Pedalsと同じです。
使用した感想としては、アクセルと・クラッチについては「普通」。
10万円するHeusinkveldのSim Pedals Sprint(SPS)と比べると、少し軽いアクセル・少し軽いクラッチという印象です。一方、FANATECの廉価版のCSL Pedalsと比べると、V2の方がまろやかでほんの少し重く感じます。クラッチについても、線形的な踏み心地です。
一方、H社のSPSやFANATECのClubsport Pedals V3では、クラッチを踏むと、実車のクラッチを演出するためか2段階の重さが変わるように作成されています。
FANATEC CSL Elite Pedals V2のメンテナンス
取説曰く、
拭き掃除をする際は、乾燥または少し湿らしたマイクロファイバークロスで拭いてください。
また必要に応じ、リチウムグリスを青い箇所に塗って欲しいとのこと。赤いところはセンサーですので、塗っちゃダメとのこと。
FANATEC CSL Elite Pedals V2とCSL Pedals LCとの比較
後日、別ページにてアップしますが、概要だけ書きます。
上の写真の、CSL Pedals(紛らわしいので「廉価版」と後ろにつけます。)と比較してみましたが、断然CSL ELite Pedals V2の方がブレーキの感覚が上質に感じました。V2は、ブレーキにスプリングが使用されているため、初期のペダルタッチが軽く、その後ゴム(エラストマー)の反力を感じます。一方、CSL Pedals(廉価版)はスプリングは使用されず65の重さのゴムのみが隙間なく使用されており、踏み心地は常にソリッド(硬い)ままです。
CSL Pedals(廉価版)を踏んだ時、V2より明らかに軽い力でペダル出力が100%となったような気がしました。調べてみると、公式に明記された情報はないものの、CSL Pedals(廉価版)のロードセルセンサーは最大60kgのようです。そのため本気を出して踏めば100%出力になってしまう方もいると思います。ロードセルセンサーを踏み切って100%の出力にしやすいと何が困るかというと、ブレーキがロックしやすくなります。なぜ?と思う方は、本ページ内のBRFについての説明を確認ください。
一方、V2ペダル、V3ペダルのロードセルペダルは最大90kgまで入力できます。実際この30kgが効いており、100%になるまで踏み抜くには相当な力が必要となります。
CSL Pedals(廉価版)の標準のペダル部分がプラスチックなのも踏んだ時の質感に影響を与えているかも。
13000円を足すことで、CSL ELite Pedals V2を購入でき、90kgのロードセル、結構高い質感・アルミ鋳造の剛性が得られます。(CSL Pedalsに関して剛性に問題は感じないが)
V2ペダルのアクセル・クラッチは特に設定の自由度はないものの、ブレーキについては、同封されているゴムやスプリングを使用することで、多くの調整が可能なため、最適な設定を見つけることができると思います。
CSL Pedals(廉価版)は、かなりのユーザー数が予想され、改造も盛んに行われているようです。そのため、非公式の改造用のキットが国内外で販売されている良さもあります。ただし、CSL Elite Pedals V2についても旧型が長く販売されていたので、流用できるMODも多いかも。
CSL Pedals(廉価版)のロードセルバージョンに対し13000円足す価値はあると思います。FANATEC製ペダル購入時、選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
旧CSL Elite Pedalsとの比較
旧CSL Elite Pedalsとの違いについては、V2が発売された当時、下記ページにてまとめました。
一言づつでまとめると、下記の通りです。
・ペダルセットに空けられている穴の位置が見直されたり増やされたことにより、ペダルの取り付けがかなり楽になった
・ロードセルセンサーの取り付け方法が変更されて、よりダイレクトに踏力をセンサーに伝えられるようになった
・ブレーキに使用されているスポンジ上エラストマーがスプリングに変更され、スムーズな踏み心地になった。
・アクセル・クラッチペダルのセンサーが磁気製となり、故障リスクが低減された
・RJケーブルを使用した際のネガティブが解消された
・旧型は今考えるとリーズナブルにしっかりしたロードセルペダルを味わえられる商品だった。ユーザーは、使えている限りは旧型からV2に乗り換えるほど大きな変化はないと思う。
・旧CSL Elite Pedalsは3万円弱で購入できた。今思えばいい買い物だったと思う。
※私の旧CSL Elite Pedalsペダルの後ろ側↓
横の長い支えは、横着して変な取り付けかたをしてますが、新型の工場出荷時の取り付け方法が正しいです。
旧型のCSL Elite Pedalsのロードセル素子の位置↓
旧型のセンサーはペダルの裏側の「F」の位置に貼られています。ロードセルはセンサーにかかる力を信号に変えます。これだと、ペダルの上の方を踏むと、ペダルは変形しやすくなり、結果ロードセルセンサーは変形により発生する力を受けることになり、大きなブレーキの出力としてPCへ入力されます。
一方下の方を踏み込むと、あまりロードセルセンサーが反応しにくくなります。(実は私が2年間ぐらい、そのままコクピットに固定して使用してた時はそこまで気になっていませんでした。鈍感なのかもしれません。DIYで吊り下げて使用していた方によると、ペダルの下側を踏んでしまった時、ブレーキが出力がなかなか出ず、奥まで踏み込めてしまっていたようです)
一方、新型のロードセルセンサーは根本にあるので(下の写真の赤矢印参照)、踏む力が1点に集中しやすく、踏んだ力がそのままブレーキの出力として認識されやすくなると思います。
コイルスプリングへの変更について
初期のペダルの遊びを表現するため、下記のような旧型のエラストマーから、新型ではコイルスプリングに変わりました。そのスプリングについても青と黒の2種類から選べるようになりました。
結果、初期のペダルタッチが上質になっています。旧型は簡単にペダルが動きますが、新型に同封されたスプリングはどちらを使用してもコシがあるようなペダルタッチとなりました。
旧型時代は、色々な方が、様々なスプリングを試しており、改造のために色々な情報があると思います。これだけが理由で、現在旧型を問題なく使えている方は買い替える必要はないかと思います。
RJケーブルとUSBケーブルについて
ペダルセットには2種類のケーブルが同封されています。下の画像のようなRJケーブルとUSBケーブルです。これは旧型も新型も同じように同封されています。
新型ではRJケーブルを使用すると、ペダルとFANATECのホイールベースを直接接続でき、ステアリングでのBRFの調整機能を使用できます。
一方、USBケーブルを使用する場合は、PCに直接ペダルをつなげることができるようになり、FANATEC製のホイールベースを持っていない方でも単体でペダルを使用できるようになっています。もちろん、FANATEC製ステアリングを使用できないため、BRFはステアリング上は変更できず、FANALAB等のソフト上での変更が必要となります。
旧型の場合、使用するケーブルによってブレーキの性能が変わっていました。一方、新型の場合、同封されているRJ・USBいずれのケーブルを使用しても、ペダルの性能は変わらないようです。
※新型のマニュアルのどこを見ても、RJケーブル(電話線のようなケーブル)を使用した際の分解能と、USBケーブルとの違いは書かれていません。
旧型の場合、付属のUSBケーブルを使用するとブレーキの分解能が16bit。RJケーブルでは分解能が12bitとなります。さらに、ブレーキの最大踏力が小さくなるのがRJケーブルを使用することに関する難点でした。
これらの弱点が新型のV2では解消され、RJケーブルを使用した場合もUSBと分解能や最大踏力は変わらなくなります。(もし間違ってたらご指摘ください)
旧CSL Elite Pedalsの分解能に関する記事↓
CSL Elite Pedals V2レビューまとめ
・CSL Pedalsのロードセルは60kg(公式情報なし)で、CSL Elite Pedals V2は90kgのロードセルが使われている。13000円高くなるが、ブレーキの踏み心地も変えられるオプションも豊富なのでできるのならV2を。
・FANATECの Clubsport Pedals V3と比べると、1万円ぐらい安い。製造方法が異なり、V2はペダルの角度の調整機構や振動モーターが無い。ただし使用しているロードセルはV2もV3も両方90kg。
・旧型のCSL Elite Pedalsの正常進化版。個人的にはコクピットにとても設置しやすくなっていたのが好感が持てた。
・FANATECのホイールベースを持っている方は、RJケーブルでV2ペダルを直接ホイールベースに接続すると、BRF(Brake Force)を走行中でもステアリングから変更できる。これはとても便利機能なので使ってみてほいし。
・ネガティブな点としては、ペダルの角度や個別に前後位置を調整できるような機構がないところ。もちろん、付属のヒールプレートから各ペダルを外し、DIYで工夫して個別に設置することは可能かも。製品としてそういう細かな調整機構を求めている方は、より高級なペダルを買うしかない。
・アクセルとクラッチペダルは、バネ式で至って普通(と言っても、アルミ鋳造製のしっかりしたペダル)です。踏み心地をもう少し硬くしたい・フィーリングを変えたいと思ったら、ペダル後ろ側のストッパーをDIYで交換したり、社外品を購入してみればいいかと。アクセルとクラッチについては旧型と形は似てそうなので、そのまま旧型の社外品MODが使えるかもしれない。(未確認)
・FANATEC以外の製品だと、Heusinkveldのようにペダルを踏んだ際の出力曲線を標準ソフトで変更できる製品もあるが、今のところFANATECのドライバにはその機能は搭載されていない。社外のソフトを使用する必要がある。
FANATEC CSL DDがセット購入でお安くなるキャンペーンがあるのでまとめています↓
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