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FANATECの会社Endor AGの社長が解任 | MASK | ブログ |

最近、FANATECの経営層の入れ替えが起こりました。これは、融資元の銀行の融資継続の要件でした。その後、新CEOが誕生。新経営陣は、その後、経営層の座を降りた旧CEOが巨額資本を持つ投資家グループを見つけ出してきて、新経営陣の退任を求めている…という情報が出ているとてもドロドロとした大人の戦いがあるようです。

できる限り、公になっている情報を淡々と並べようと思います。

最新版↓

3/28のFANATECブランドを運営しているEndor AGの株主向けレポートに以下のようなことが書かれています。
・Endor AGは銀行と融資について交渉中。(ドイツ語をしっかり読めないので、多分ですが、)提示された条件を満たさなければ、6/30に銀行から既存の融資に関して返済要求がくる(か、融資ストップ?)
・Endor AGは条件のうちの一つを満たすため社長を解任した

ランツフート、2024 年 3 月 28 日 – Endor AG は融資銀行と交渉中 既存の融資に関しては、2024年6月30日までの停止協定により。 停止協定には条件がつきます。監査委員会は今日開催されます これらの条件について話し合い、必要に応じて決定を下します。

https://endor.ag/2024/03/28/endor-ag-verhandlungen-ueber-standstill-vereinbarung-mit-kreditgebenden-banken/

ランツフート、2024年3月28日- Endor AGの監査委員会は本日、2024年3月30日をもって最高経営責任者(CEO)のトーマス・ジャッカーマイヤー氏を解任することを決定し、これにより融資銀行が停止協定延長に向けて設定した条件の1つを満たした。 6月30日 2024年に実現。

https://endor.ag/2024/03/28/endor-ag-abberufung-des-vorstandsvorsitzenden-thomas-jackermeier/

以上のこと等から、銀行の融資継続条件を満たしたと判断され、4/2のプレスリリースでは、融資は6/30まで継続されるとのこと。

ランツフート、2024 年 4 月 2 日– 融資銀行は Endor AG に対し、停止協定の一時停止条件が満たされたことを確認し、そのためブリッジローンは 2024 年 6 月 30 日まで延長されることを確認しました。停止協定は 6 月まで有効です。 Endor AG は、融資銀行に対し、一定の継続的な義務を履行することを約束しました。履行されない場合、銀行は停止協定を早期に終了する権利を有します。

https://endor.ag/2024/04/02/endor-ag-confirmation-on-standstill-agreement-with-lending-banks/?lang=en

4/26のプレスリリースでは、2024年10月までに40億円の流動性資金が必要になるため、複数の投資家に対して協議しているとのこと。元CEOで現在の筆頭株主(50%持っているようです。ちなみに浮動株は41%。)のジャッカマイヤー氏も、投資家に対して買収提案をしていることが読み取れます。また、増資の可能性もオプションとして持っているようです。その場合は、新しい株を発行し、市場に株が増えるため、株価は下がる方向になります。

ランツフート、2024 年 4 月 26 日– 大株主のトーマス・ジャッカーマイヤー氏による新たな資本と流動性の編成に関する社外からのプレスリリースに関して、エンドア AG は次のように指摘しています: 投資家による資本再構成のプロセスは、結果を先入観を持って判断することなく行われています。経営委員会は現在、2024 年 10 月までに約 2,500 万ユーロ(40億円)の流動性要件が必要になると予想しています。Endor AG は、この流動性要件をカバーするために複数の投資家グループと継続的な協議を行っています。これには、筆頭株主のジャッカーマイヤー氏とともに買収提案に取り組んでいる投資家も含まれます。投資家のオファーに応じて、同社はさまざまなオプションを検討し、評価中です。増資による自己資本の注入や、企業の安定化・再建の枠組みに関する法律(StaRUG)に基づく手段による投資家の参入も選択肢の一つです。取締役会では増資に関する決議がされていないため、現在株主による新株式の引受はできず、株式の募集も行っておりません。 Endor AG は、2024 年 2 月 2 日に発表された収益および利益の予測を引き続き遵守します。

Notifying person:
Matthias Kosch, CFO

https://endor.ag/2024/04/26/endor-ag-investor-process-is-being-held-without-prejudging-the-outcome-no-decision-made-on-capital-increase-statement-on-press-releases-from-outside-the-company/?lang=en

その後、5月6日には、50%の株式を持つ元CEOが、4840万ユーロ(80億円)の融資オファーを投資家から得られたことが融資銀行とエンドアAGの監督委員会に宛てた公開書簡から明らかになったとの報道があったようです。同時に旧CEOの投資家グループは新経営陣たちの解任・辞任を要求しているとのこと。そこから株価が50%上昇しています。(内容についてはご自身でご確認ください)

※↓FANATECとは、PC、プレステやXBOXに対応したハンドルコントローラーを製造しているドイツの会社のブランドです。

Fanatec

Endor AGの株価

コロナ禍の需要増加で、評価され株は2020年ごろより増加し、最高23.75Euroへ。コロナ禍が回復してきた頃から株価は低下。3/28には、2.62Euroまで下がっていますね。振興メーカーの出現もあるのでしょう。

売り上げは、過去数年と大きな差はないのに、株価は下がる。スポンサー費用かけすぎて、キャッシュがない状態なのか、新興企業の出現で将来性に疑問符がついたのか?ブラックフライデーのオーダーの仕方が悪く現金がなくなったのか。

株の世界はわかりませんが、現金を厚くして、広告費をかけすぎず、拡大しすぎずに地道にマニアックな商品を昔のように作り続けてくれてたらよかったのにな、なんて思ったり。急に大きくしすぎたのでしょう。

まぁ、需要があるのに拡大しなくても、周りの株主から言われるかもしれませんけどね。

僕のFANATEC GT DD Extreme(Clubsport DD+)は届いた

僕のGT DD Extremeは4月10日に発送処理がされ、12日に届きました。業界唯一のPS/XBOX/PC対応の高トルクダイレクトドライブのハンコンです。

Gran Turismo® DD Extreme
Gran Turismo® のための最強の公式ダイレクトドライブシステムは、 Polyphony Digital とのパートナーシップにより設計された先進のステアリングホイールと、15NmのClubSport DD+ホイールベースを組み合わ...

プレステライセンスをとっていて、まだ稼げそう。そして株は激安。投資家は資金回収できると判断すれば、どこかしらかは手を差し伸べて、強力な経営者を送り込んでくるのではないか?という側に賭けて、とりあえずGT DD Extremeはゲットしました。(投資とハンコンは自己責任で)

GT DD Extreme受け取り後、もし資金の関係でFANATEC製品が品薄になったり、万が一発売されなくなったりした場合、同業他社がプレステ対応商品を出してくるまでは、唯一のPS/XBOX/PC対応の高トルクダイレクトドライブのハンコンなので、プレミアが一時的につくと読んで持っておきます。

万が一、FANATEC製品が届かなかった場合

Paypalで支払い、万が一商品が届かない場合、Paypalの「買い手保護制度」によると、「売り手から商品を受け取っていない場合」に当たると思われます。

商品の代金を支払った日から180日以内に異議をPaypalに申し立て、Paypalが、商品が発送されていないと判断すれば、Paypalより返金される可能性が高いと思います。なので、4/10までは待とうと思います。

PayPal買い手保護制度
PayPal買い手保護制度

クレジットカードにおいてもそのような対応が取られる可能性が高いでしょうが、大きく資金に余裕があるカード会社のカードを使った方が、万が一の時に、返金対応がスムーズな可能性が高いでしょう。

DD Extremeは幻のハンコンになってしまうのか、それとも経営者層の入れ替えで、価値向上を目指すのか、日本から遠いところで起こっていることなので、なんとも言えません。

Gran Turismo® DD Extreme
Gran Turismo® のための最強の公式ダイレクトドライブシステムは、 Polyphony Digital とのパートナーシップにより設計された先進のステアリングホイールと、15NmのClubSport DD+ホイールベースを組み合わ...

まとめ

FANATEC製品が手元に届いたとしても万が一のリスク(供給・ドライバの更新等)があることだけはお伝えしておきます。

僕は経営修士号を持っているわけでもなく、国際会計基準について詳しいわけではないので、今後ドイツでFANATECが特に何事もなくうまく盛り返し存続するのか、ブランドだけ生き残るのか、それとも最悪全てなくなってしまうのか、そこはわかりません。

ちなみに、在庫さえあれば、大体は当日か翌営業日発送してくれていますし、PayPal等を使うと万が一、届かないようなことがあれば消費者保護もありますので、「注文したのに届かない、返金もされない」、とかにはならないのでは?と個人的には思っています。責任は取れないので、製品自体に魅力を感じ、本当に欲しい人が買えばいいと思います。

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