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FANATECより、ダイレクトドライブのホイールベースであるCSL DD (5Nm)、ステアリング、ペダルの3点セットで購入すると、大幅値下げとの発売がありました。
下記の構成でFANATEC公式サイトから購入すると、税込み58400円です。(送料別1000円~2000円程度)
これはバラで買うと76300円するセットが、17900円引きとなっています。
・CSL DD (単品:47900円)
・CSL Steering Wheel P1 V2 (単品:17900円)
・CSL Pedals (単品:10500円)
その後、新たなCSL DDのキャンペーンが追加されました
CSL DDとステアリング、ペダルの好きな組み合わせをして、CSL DDが30,000円で購入できるキャンペーンが開始されました。そのキャンペーンにおいても、上記の組み合わせは最安です。
そのキャンペーンについては、↓こちらにまとめてみました。
6万円より安い3点セットはあるが・・・
3点セットの、フォースフィードバック付きのステアリングコントローラーを探すと、下記のような商品G29に目が留まると思います。有名メーカーかつ安価であることから、ハンコンの入門用としては無難だと思います。42000円程度。(8月上旬調べ)
G29やT300RS等よく名前を聞くハンコンですが、これらはベルトドライブ式となっており、ダイレクトドライブ式に比べ、安価ではあるものの、使用されているモーターは、一般にダイレクトドライブのものより小さくなります。結果、比較するとトルクが小さいと感じると思います。ベルトドライブでは、ベルトやギヤが、ダイレクトドライブより多く使用されていることからガコガコという作動音が大きいです。
ベルトドライブとダイレクトドライブとでは、安価なコンパクトカーと高排気量のスポーツカーぐらい中身の違いがあると思います。個人的にはそこから来るフィーリングや性能の差があると思っています。
構造が根本的に違う
下の図はCSL DDの断面図です。CSL DDのようなダイレクトドライブの場合、本体全体が一つのモーターのような作りとなっているため、高トルクの余裕のあるフォースフィードバックを発生することができます。また、動作音は無音です。また、見ての通り、本体全体がアルミニウム製で放熱能力に優れているため、一部のベルトドライブで度々議論に上がる熱問題で悩まされることは無いと言えます。
G29は大幅値下げされたCSL DDの3点セットよりも18000円程度安いです。予算に制限がある方は、ベルトドライブ、となるでしょう。
ただ、そのプラス18000円をどうにか出せる人または、購入が無理では無い方は、ダイレクトドライブの購入を検討してみてはと思います。
ベルトドライブ式と比較し、ダイレクトドライブは構造や材質が大きく異なるのため、ダイレクトドライブが本体3万円で買える、と言うのは、コロナ禍である数年前の感覚ではありえないことでした。私は、FANATECの下記リンク先のようなベルトドライブのCSW V2.5を2019年に購入しました。自分が書いたブログ記事を確認すると、その時のCSWの新品価格が約6.5万円でした。これは、モーターの部分だけですので、他にステアリングとペダルが必要です。そのため結局、10万円近く払ったと思います。(ステアリングちょっといいの買ったけど)
その価格より安い価格で3点セットが揃うのは、かなりお得になるわけです。
私はGT DD PROも持ってますし、過去にこのバンドルのハンコンとほぼ同じものを所有していましたので、その時のことを思い出しながら書きたいと思います。
注意点:プレステは公式対応していません
様々な裏技で、プレステで使うことができるようですが、CSL DDはプレステに接続するだけでは動きません。プレステでストレスなく遊びたい人はプレステやグランツーリスモに公式対応しているGT DD PROを購入することをおススメします。GT DD PROについてはこのレビューを見てみてください。(プレステに接続できること以外は、CSL DDとスペックは同じだと思ってください)
CSL DD 5Nmについて
20NmのハンコンであるFANATEC Podium DD1を持っている私からとすると、5Nmだとパワーは足りないと感じます。ただ、ベルトドライブからの乗り換えや、初めてのハンコンを所有する方にとっては、十分楽しめるトルクです。
先ほど紹介したG29から発生するトルクは約2Nmで、5Nmと大きな違いがあります。また、
T300RSは3.9Nmを発生することができ、公式サイトで49800円で購入できるため、コストを一番に考えている場合は、そちらが気になるかとは思いますが、もう1万円頑張れば、ダイレクトドライブが購入できるわけです。
CSL DDの場合、5Nm以上のさらに強いトルクが必要になった時にはブースターキットを約2万円で追加購入することでハンコンのトルクを8Nmにパワーアップすることができます。8Nmだと、(それ以上のハンコンを体感したことのない人にとっては)十分なパワーだと感じるでしょう。
こちらがブースターキットです。8Nmにアップグレードしたい方は約2万円を追加し、下のようなアダプタを購入する必要があります。
現在、キャンペーン中のため、下記のような3点セット(CSL DDと、好きなステアリング・好きなペダル)にブースターキットをさらに追加購入をすると、本来2万円のブースターキットが1万3400円となります。
FANATEC P1 V2ステアリングで気を付けるべきこと
昔、購入してレビューしました↓
結論から書きますと、このバンドルのまま5Nmで遊ぶと問題は感じないと思います。
しかし、CSL DDやGT DD PROを8Nmにアップグレードすることになったら、プラスチック製クイックリリースが頼りなく感じると思います。その時には、このレビューで披露しているような対策(軸にテープを巻いて、はめ込みをキツキツにする←責任取りません)か、クイックリリースを金属製のものに交換することを検討してみてください。
さらに8Nm以上のスペックのホイールベース(Podium DD1やDD2)にアップグレードすることになると、このステアリングだと、そのハイスペックのホイールベースの本気を体感できません。自動的に発生トルクが絞られます。↓公式ページより。
Podium ホイールベースのHigh Torque Mode にはアクセスできません、QR1 Wheel-Side (ClubSport Quick Release Adapter)を使用している場合でも、このホイールを使用している Podium ホイールベースでは高トルクモードを使用できません。
公式サイトより
ちなみに、先ほど書きましたが純正のプラスチック製クイックリリースでもブースターキットを追加購入し、CSL DDを8Nmにアップグレードしても、最大トルクの8Nmはこのステアリングでもそのまま楽しめます。なのでCSL DDで遊びつくすのにはこのステアリングで十分です。(クイックリリースの対策は強くオススメします)
QR1 Lite Wheel-Side quick releaseがプリインストールされている場合でも、CSL DD with Boost Kit 180でフルトルクを使用することができます。
公式サイトより
下記の商品のページ参照ください。
CSL DDを8Nmにすれば、新しいホイールベースへの物欲は落ち着くと思いますので、このステアリングでも長く使えると思います。ただクイックリリースの問題については、早急に対策することをおススメします。
ペダルについて
非接触式の磁気センサーが使われているので、昔のポテンショメータと呼ばれる接触式の角度センサーに比べ不具合発生率はかなり減っていると思います。昔は、ホコリだとかが溜まって、綺麗に角度信号が出ないと言ったことが報告されていました。
このペダルのアクセル、ブレーキともに角度センサーとなりますので、ロードセルが欲しい方はロードセル式ペダルを追加購入することで3ペダルに変更することもできます。
ロードセルは、角度式と違い、足でペダルを踏んで感じる重さをペダルの信号としてPCに出力しますので、足が感じる重さでブレーキの重さを調整できるようになり、ブレーキの安定性が増すと一般的に言われています。(角度式も、ロードセル式も練習次第だと思いますが笑)
ロードセルの方が足で感じている重さとブレーキの深さが脳の中でリンクしやすいので、楽しめると思います。
FANATECには、最近改良され踏み心地がいいと言われているV2と、昔からアップデートされ続けているV3ペダルがあります。他社製も含め、初めからいいペダルを買えればいいんでしょうが、このセットを考えている人は、まずは予算を抑えたい方だと思うので、とりあえずこのペダルから始めて、自分に何が必要なのか、見極め段々とアップグレードしていけばいいのかなと思います。
付属の2ペダルを3ペダルにしたい場合、ロードセルキットという商品があります。19000円ぐらいします。もう一つ、クラッチキット(安い)と言うのがありますが、クラッチキットのペダルは前述の角度検知型なので、重さ検知型のロードセルキットの購入を強くお勧めします。
他社ダイレクトドライブ製品と比較すると?
私はMOZA R5バンドルを所有していますが、MOZA R5は、日本の代理店だと送料込の76800円が最安値でした。(2023年8月)MOZAの公式サイトで購入する場合は、中国発送となるので、送料やVAT(税金)を考慮する必要があり、大体の場合日本の代理店よりも高くなります。
MOZA R5と比較した場合、FANATECのこの組み合わせの利点としては、
・FANATECの方が価格が約17000円安い。
・CSL DD 5Nmをブースターキットを購入すれば、8Nmにアップグレードできる。
・後からロードセルブレーキを追加し3ペダルにできる。
・Xbox対応ステアリングを使用するとXbox公式対応となる(日本だとXbox人口は少なそうだが、海外は多いみたい)
一方、MOZA R5の方が秀でていると感じる点は、
・金属製のクイックリリースが使用されており、しっかりとした作り。一方FANATECは強化樹脂製(約12000円の金属製クイックリリースに変えることは可能)
・R5の方がCSL DDより路面の凸凹の情報を強めにステアリングに伝えてくる特性がある
と言うところだと思います。
最後に
FANATEC以外にも安価なダイレクトドライブがいっぱい出ていると思います。
海外から購入する場合は、VAT(税金)や送料等加味し、ご自身にあったコントローラーを入手してください。
CSL DDを元にした組み合わせは、アップグレードもしやすく、FANATECはユーザーも多いためいろんな情報も多いかと思います。ここに書いたような気になる点を分かったうえで購入するなら、価格的にもレースSIMをスタートしやすく、拡張性も高い選択肢だと思います。
何かの参考になれば!
【参考】
FANATEC公式サイトでの購入方法↓
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