Podium DD1からClubsport DD+への買い替えを考えている方がいるかもしれませんし、価格的と性能的にPodium DD1とClubsport DD+(GT DD Extreme)とで購入を迷っている方がいるかもしれません。GT DD PRO(CSL DDでもいいのでは?)と思っている方もいるかもしれません。
今回Podium DD1、Clubpsort DD+、GT DD PROが3つ家に揃ってしまったので比較レビューをお伝えします。(結構時間かけてやったんですが、Podium DD1とClubsport DD+の比較が結構難しい)
↓Clubsport DD+単品が発売されたみたいです。160200円
今回の記事の内容に近い動画。
FANATECの最近の状況
FANATECのプレスリリースから。
FANATECのCEOが、経営状況の悪化から融資銀行の要請により3月末に解任されたわけですが、4/15に、Andres Ruffという方が正式に新たなCEOとなりました。
食品スーパーのCEO、コスタコーヒーというブランドの代表取締役、食肉生産会社の代表取締役の経験があり、中小企業の財務に強い経営者・コンサルタントということのよう。
4/24には、6/30までのブリッジローン以降、融資銀行と連携して資本増強プロセスを実施するとのこと。詳細は検討中とのことすが、法に基づいて投資家の参入や、増資が選択肢として検討されているという状況です。
2024年7月の頭の時点では、CORSAIRがFANATECの買収に向けて動いているようです。今後FANATECがどのような形になっていくかわかりませんが、経営を頑張ってもらい、今まで製品を販売したユーザーのために継続的なファームウェア更新と、エコシステムのアップグレードをやってもらい、エコシステムの魅力を上げていってもらいたいものです。
最近の僕の活動状況
最近色々なことに集中しようと、金曜または土曜に頑張って動画をUP。
コメントについてはできる限りまとめて週末に返答。それまではいただいたコメントへの返答が遅くなってしまっていますが、お許しください。
必ず、週末に返答しますので、コメントいただければ励みになります。
↓最新版の動画が一番上に来るようになっています。
よくわからず、見切り発車で買おうとしている人向け↓
FANATEC Clubsport DD+とPodium DD1を比較してみた
それぞれの違いですが、
Podium DD1は20Nmのトルクの発生と、3年保証というのが魅力的です。(経営をしっかりしてもらわないと意味ないですが)
ただし、Podium DD1は発売から5年ぐらいが経過していることもあり、MOZA がここ数年で発売したR16やR21と比べるとFFBの細かさが劣るところがありました。
※初期型R16と新型R21はMOZA Racingからの提供品になり、実際に私が触って感じました。初期型のR16に関しては、Bluetoothの不具合により、その後新型のR21を提供していただいたと言う経緯あり。
Podium DD1は少し前までは、クイックリリースもQR1のみですし、発売から結構経過していますが価格も据え置きで16万円ぐらいで売られていたので、単品だと割高だなと思っていました。
しかし、最近はQR2が標準装備となり、13万円台へのディスカウントも行われている、しかも3年保証なので、狙い目なんじゃないか?なんて思っている人がいるかもしれません。
それに対して、Clubsport DD+(GT DD Extreme)ですが、ステアリングとのセットで21万円ぐらい。グランツーリスモ公式ステアリングに関しては、剛性ははっきり言って高くはありません。過去の動画を見てもらえればいいかと思います。
ただし、付属のグランツーリスモ公式ステアリングはボタンやアナログパドルがあり、機能豊富。メルカリで6万円〜7万円での取り扱い実績あり。(ちなみに4/26時点でステアリングはClubsport DD+/DDしか、対応していない。将来ファームウェアアップデートで対応予定。)
とのことで、GT公式ステアリングを、グランツーリスモやラリーやドリフト等でうまく活用してもいいでしょうし、単品の発売を待たずしてClubsport DD+本体のみ欲しい方は、ステアリングをフリマで手放せばうまくやれば、最新かつプレステ対応のClubsport DD+が15万円とか16万円ぐらいで手に入るかもしれません。ということで、リセールバリューを考えたら、こっちもありだなと思う方もいるかも。
と書いて用意していたら、単品が発売されたみたいです。160200円
ちなみにトルクは15Nmで、FFBの立ち上がる速度は前述のPodium DD1に比べ2倍。ただし1年保証です。
FANATEC Clubsport DD+をiRacingでじっくり走ってみての感想
FANATEC Clubsport DD+のiRacingの感想ですが、セブリンクを992のポルシェGT3CUPで走ったりF3で走ったりしました。
今週の992GT3Cupのレースコースのため、練習も兼ねて走りました。
昔、FORZA2の時代に、結構走った記憶がありますが、さすがに10年以上も前のことなのでコースを忘れています。
FANATEC側のFFBは80%程度にしていて、ダンパーについてもFFBの振動が発散しない程度の20%としました。基本的にはiRacing側から出される信号を大きく変えないようにするコンセプトでやっています。
iRacingの設定
Max forceに関しては、iRacingの運転中にほとんどの場面でForce Feed BackのFマークのバーが赤色にならない程度。(かなり大きい縁石に乗った時に赤になるぐらいは許容してもいいと思う)Autoにすると、縁石を踏んだりした時の最大荷重を設定してきて、結果通常状態の走行のFFBが弱くなるので、手で調整したほうがいい。
Wheel forceは、ハンコンのスペックの値(DD+なら15Nm、DD1なら20Nmを入力)
最近のアップデートでブレーキの最大値を制限できるようになった。今とりあえず95%としている。ブレーキペダルをどんなに踏み込んでも、踏み込み量が95%以上にならないのでロックしにくい。
Linear modeはClubsport DD+ではとりあえず外したりつけたりした。(外すことによって、路面の小さな起伏等で発生した小さいトルクを大きくしてくれる)。この違いについての感覚のレビューは後日。一方DD1は、トルクが十分大きいのでリニアモードにして、iRacingからの忠実なFFB出力が出されるようにした。
FANATECのiRacing向けの推奨設定、992GT3CUPに対しては悪くはない
その後FANALABからダウンロードできるiRacing用の推奨設定でも走りました。
昔、DD1の時に推奨設定でやってみて、あまり良いと思わなかったので、今まで推奨設定はあまり信じてなかったんですが、
今回使ってみて悪くないと思いました。以下のフォーラムに載っています。
Podium Wheel Base DD1 / Podium Racing Wheel F1® PS4™
Tuning Menu Settings:
SEN 1080 (shown as 108 on some displays)
FF 90
FFS Lin
NDP 16
NFR 2
NIN 8
INT 3
FEI 100
FOR 100
SPR 100*
DPR 100*
BLI User Preference
SHO 100
BRF User Preference*SPR and DPR values have no effect by default. They can be enabled through the app.ini, but this is not recommended.
In-Game Settings:
https://forum.fanatec.com/discussion/653/iracing-pc-fanatec-recommended-settings
Wheel Range and Map Range: Automatically determined by calibration wizard
Use Linear Mode: Checked
Reduce force when parked: Checked
Strength: 6.0**(車に依存)
Wheel force: 20Nm
Damping 0%
Min Force 0.0%
普通の路面を走っている分には、DD1と比べてClubsport DD+の方が多少きめ細かい感じは伝わってきます。Clubsport DD+(GT DD Extreme)に対して、DD1はちょっと雑味が入っている気がします。
一方、DD1は良くも悪くも暴力的です。やはり20Nmのトルクの強さを持つDD1は、設定によっては手首がやられそうな暴力性があります。
Clubsport DD+は縁石に乗った時に、細かい振動が入ってきて、FFBの応答速度であるスルーレートの恩恵なのかなと思っています。ただ、DD1も推奨設定で走ると、意外としっかり縁石をとらえてアウトプットしてくれたりします。でもちょっと雑味があるそんな感じです。(結構乗り比べたけども、こういう表現ぐらいしか思いつかない)
iRacing運営が、コースによって力の入れ具合(再現度)が違うかもと思い、鈴鹿も試してみました。
鈴鹿だと、縁石に乗ったら、セブリングに比べてCSDD+もPodium DD1もちょっとのっぺり感があります。鈴鹿で走ったことないのですが、経験者の方どうですか?ASURAコーナーのところの縁石とかって、ガタガタ来ますか?(iRacing&FANATECだとあまり来ない)
セブリングと鈴鹿で縁石の形状が違って、それが影響しているのか、iRacing側の味付けの問題なのかはわかりませんが、とりあえず全ての縁石が全て同じではないので、セブリングには、Clubsport DD+やDD1でブルブル感じられる縁石(最終コーナー前のストレートの開始点とか)が多いですね。
気持ちいい縁石がいっぱいあるコースを知っていたら教えてください。
ちなみにこれが、Podium DD1の今までの自己流設定。推奨の方がいい気がします。
フォーミュラだと高めのトルクが欲しくなる
Clubsport DD+でF3に乗ると、ポルシェ992GT3CUPで十分だと思っていた80%のFFBをF3に適用すると少し物足りなさを感じました。
全体的にトルクが落ちた感じになり、もう少し欲しくなります。なので、FFBを80%ぐらいから90%弱に上げています。(ちょっとやりすぎだったかも。)
フォーミュラーだと高めのトルクが欲しくなる理由
フォーミュラーの場合、パワステがないせいか、実車のステアリングを切ると重いです。(カートしか経験ありませんが)パワステがないのと、大きなエアロによるダウンフォースが大きいことも相まってか実車のステアリングにかかる最高トルクというのが高いわけです。
鈴鹿で40Nmぐらいでしょうか。もっとかもしれません。ポルシェだと25Nmぐらい。ちなみに992GT3CUPは電動パワステのようです。
F3の実車のステアリングに最大40Nmぐらいトルクがかかるとして、それをClubsport DD+の15Nmのトルクの中で再現しようとするわけです。
すると、路面の小さなうねりなんかも実際手に感じられるFFBより15/40=40%ぐらいに圧縮されるので、小さくなるわけです。実車だったら、腕でそれなりに感じられても、その力が40%になって、情報が薄くなります。
なので、その小さな変化まで感じとろうとすると、よりトルクが欲しくなってきます。だからトルクを上げました。
トルクを上げたら上げたで、小さな路面の変化なんかは感じ取れるようになるわけです。カーブ中だとか一番高いところのトルクも15Nmになるわけなので、かなり重く、最後まで曲げきれません。なので、15Nmでも十分と思う方もいるかもしれません。いい塩梅を見つける必要があるわけです。
個人的にはClubsport DD+の15Nmは、僕の身体能力に対しては、十分かなと思うわけです。ただし、より体格の良い方とか、よりリアルに近づけて、ゴリゴリのFFBを楽しみたい方は、より発生トルクの高い製品を買っておいたほうが、買い替え等の無駄が少なくなるかもしれません。(手首に悪いので15Nmで十分だとは思いますが…)
それがDD1やDD2なのか?と言うと、ちょっと設計が古いのと、経営が安定したと言い切れない現時点では全力では推しにくいですね。DD1の3年保証、DD2の5年保証もありますが、3年保証されないと意味がないので。ただし、熟成しバグはとられてきていると思います。
CSL DDからの買い替えとかなら、FANATECのステアリングもある程度揃っているでしょうし、この円安下でも価格改定の対象ではなかったので、DD1に割安感はあります。
Formula V2、V2.5(X)の剛性について
トルクトルクと言っていますが、トルクが強くなるとステアリングの剛性が重要になってきます。GT DD Extremeのグランツーリスモ専用ステアリングの剛性は高くはありません。また、僕のFormula V2は15Nmまで上げると、グリップ部分がプラスチックのため、ギシギシと音がします。
本当に改善したい方は、グリップの中に何か固化剤を流し込んだりしたら改善するかもしれませんが、よりガッチリ感を求める方は、持ち手も含めたフレームが金属製のステアリングを選んだ方がいいんだろうなと思うわけです。
昔から度々言ってますが、Podium HubやUniversal Hub V2と、Sparcoのフォーミュラステアリングの組み合わせが気になっています。
Clubsport DD+ vs GT DD PRO (CSL DD)
既に、評価については第一弾で記載しましたが、トルクが8Nmなわけで、GT DD Extremeの0.53倍、Podium DD1の0.4倍と、前述の二つに比べると非力です。
非力といっても、約5年ぐらい前にPodium DD1やDD2が登場する前はFANATECのフラッグシップ機器はCSW V2.5という8Nmのベルト式のハンコンでした。
ということで、5年以上前であれば、8Nmって結構すごいわけです。
当時それ以上のものを手に入れようと思うと、OSW(Open Sim Wheel)と言って、モーターやコントローラー、電源などを自分で調達してハンコンを自作するような道を選ばないといけなかったわけです。
今みたいな代理店さんも少ないでしょうから、海外通販で数十万のものをかき集めるって、結構マニアな人の遊びですよね。Clubsport DD+やGT DD Extreme買う人も結構なマニアですけど。
ということで、GT DD ExtremeやPodium DD1やDD2の登場そして、最近の新興企業のダイレクトドライブがどんどん登場しているわけで、8NmのGT DD PROやCSL DDのトルクが霞んで見えてくるかもしれませんが、8Nmって昔だとかなりハイスペックな部類だったわけです。
ハンコン比べるの大変
ハンコン比べるのって結構大変です。まず、ハンコン載せ替えるのが大変ですし、ハンコンごとにファームウェアの更新して、設定煮詰めて、今回のようにメーカーが同じで、トルクも近くて、となると、傾向は結構似ていて、結構長く乗っても、明確に言葉で表現するのが難しかったりします。GT DD PROとDD Extremeは、GT7の中で大体の設定が決まっているので簡単だったんですが。。。
まとめ
結局はどこまで予算があるかで、生活を圧迫しない程度のものを購入して、余裕ができた時にアップグレードしていけばいいのではと思っています。
それがCSL DDだったとしてもいいでしょうし、フォーミュラーなんかは、力の強い人はDD1の方がいいと感じる人もいるかもしれません。プレステも遊びつつ、しっかりとしたFFBを感じたいならClubsportd DD+しかないでしょう。
プレステで遊ばないなら他のブランドの選択肢もあるでしょう。無責任かもしれませんが、もう、ハンコンってどれでもある程度のとこまで行っていると思います。
ご自身の感覚を信じて(って、身近に持っている人がいなかったらYoutuberのレビューとかでしかないと思いますが…)、一番初めに気になったやつを買って、それを基準に微調整していったらいいんじゃないかなと思います。
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