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FANATECのGT DD PRO公式ステアリングにQR2 Wheel Sideを取り付けてみた | MASK | ブログ |

GT DD PROの付属のステアリングにQR2(金属製)を装着して、使用することができましたのでそのレポートです。

まず、はじめに

結論を知りたい方向けですが、まず、GT DD PROの下記のような、本体、ペダル、ステアリングのセットを購入した方で、

Gran Turismo DD Pro (5 Nm)
Gran Turismo®の公式レーシングホイール。 PlayStation®5のパフォーマンスと FANATEC® ダイレクトドライブ テクノロジーを組み合わせることで、最もスムーズでダイナミックなフォース フィードバック感覚を実現しています。パッケージには、ステアリングホイール、ホイールベース、ペダルが含まれていま...

クイックリリースをQR2にアップグレードしたい場合、とりあえずこの最安のセットを購入すればいいと思います。これで、ホイールベース側と、GT DD PRO付属ステアリング1個をカバーでき、遊べます。

QR2 Lite Bundle (Type-C)

ただし、ステアリング側のQR2については、上で紹介しているものよりグレードが高いものがありますので、こだわる方は、以降の文章をお読みになり、参考にしてみてください。

今回の内容を動画にもしていますので、気になるようなら見てみてください。動画よりブログの方が、追記できるため、情報は多少多いと思います。

QR2の種類

ステアリング側のQR2は、QR2 WS(ホイールサイドの略)と呼ばれていますが、3種類あります。
FIA準拠の切削加工の金属製・標準の金属製・QR2 Liteと呼ばれる炭素繊維強化プラスチック製。

QR2 Pro Wheel-Side
QR2 Pro Wheel-Sideはビレットアルミニウムからの完全なCNC加工パーツを備え、実際のモータースポーツ要件を満たすために開発されました。
QR2 Wheel-Side
QR2 Wheel-Side は、頑丈で耐久性のある全アルミ製の構造を備えています。ダイキャストアルミニウムでCNC加工され、ブラックアノダイズ仕上げが施されています。
QR2 Lite Wheel-Side
交換可能なクイックリリースを備えた互換性のあるFANATEC® CSL / CSL EliteステアリングホイールをQR2システムにアップグレード。

QR2が出始めた頃の私の意見ですが、下記のようなことを思ったり書いていた記憶があります。

  • 基本的に、ステアリング側QR2は、Podium DD1/DD2/Clubsport DDで使う場合でも個人的に標準のQR2で十分。より良い質感(見た目)が必要なら最高級QR2を使用すればいい。(CSLグレードのステアリングの中には、金属製QR2を装着してもハイトルクモードが使えないものがあるので注意)
  • 強化プラスチック製のQR2 Liteは、Podium DD1/DD2/Clubsport DDで使う場合はトルクが8Nmに制限されるので、それらの機種で使う場合はあまり選ばない方がいい。
  • 強化プラスチック製のQR2LiteはCSL DD/GT DD PROで使う場合なら少し待って、不具合報告が無さそうなら使ってみればいいという意見でした。

さてさて、今回は私が購入したGT DD PROに付属していたグランツーリスモ公式ステアリングに、真ん中のグレードの金属製のQR2を取り付けてみたのでそのレポートをしてみます。

GT DD PRO用のQR2(Type-C)については、ご丁寧にレポートを頂いたので下記のリンクにそれを掲載しています。

また、ブラックフライデーでType-CのQR2が約3000円で投げ売りされていたのを発注しましたので、もうそろそろ届くと思います。その時の内容をまとめた記事はこちら。

GT DD PRO付属のステアリングへのQR2の取り付け方

私はすでに、Formula V2ステアリングやBMW GT2V2ステアリング、Podium HubにQR2を取り付けたりしているわけで、その方法は記事やYoutubeにもアップしています。GT DD PROステアリングへのQR2の取り付け方法は、ほとんど変わりませんが2つほど気づいた点があります。

ClubSport Lenkrad BMW GT2 V2
これは、BMW M3 GT2 レースカーのステアリングホイールと同じ寸法と材質を使用した正確なレプリカです。 V2 は前モデルより 30% 軽量で、磁気シフターと交換可能なクイックリリースを備えています。

気づき1 ピン周りのネジが硬い

上の写真のClubsportグレードのステアリングやPodiumグレードの場合、ピン周りのネジは、金属パーツにネジ込められているためか、一度緩むと比較的スムーズに回りました。(上の写真は、このステアリング↓と同じです)

ClubSport Steering Wheel Formula V2.5 X
Xbox 公式ライセンス取得 ClubSport Steering Wheel Formula V2.5 X は、あらゆるフォーミュラカーやシングルシーター型レースカーに最適なサイズと形状を備えています。

一方、GT DD PRO付属ステアリングの場合は少し緩めても全部抜けるまでずっと硬いです。これは、金属ではなく、プラスチックにネジを直接締め込む設計にしているからなのでは?と思います。指の力だけでは難しかったため、私が持っている六角ソケットをQR2付属のドライバーに取り付けて力をかけやすいようにして取り外し・取り付けをしました。

このような使用方法を想定しているのか、ドライバーの後ろ側がソケットがそのまま入るようになっています。

気づき2 CSLグレードは、ステアリングのピン周りのスペーサー交換が結構大変

Clubsportグレードや、Podiumグレードのステアリングとは違い、前述の通り、ネジが固かったわけですが、その後、そのスペーサを取り外すのも結構硬く大変でした。

コツは、写真のようにスペーサーの根本の隙間に爪を押し当てたりして、垂直方向にスペーサーを浮かして引き抜いていく必要があります。

左が元々ついていたスペーサーで、右がQR2 WSに付属していたスペーサーです。厚みが同じなので、別に交換する必要はないかもしれません。自己責任でお願いします。

下の写真のピンの上に1個だけ突起があることがわかります。スペーサーを円周方向に回しながら取ろうとしても、突起によって固定されているため、円周方向へは動きません。またこの時、手が滑ってピンに指が当たったりしないように気をつけてください。

QR2本体の取り付けは簡単

あとはQR2を本体にはめて、ネジを締め付けるだけです。ネジは元々使用していた黒ネジを使えます。今回はBMW GT2V2で使用していたネジで4本で締め込み、残り2本をGT DD PRO付属ステアリングの黒ネジで締め込んでしまったため、写真のような2種類のネジで締め込んだ感じになっています。

QR2 Wheel-Side
QR2 Wheel-Side は、頑丈で耐久性のある全アルミ製の構造を備えています。ダイキャストアルミニウムでCNC加工され、ブラックアノダイズ仕上げが施されています。

GT DD PRO付属ステアリングをQR2で使用した感想

現状、GT DD PRO用の下記のQR2は到着待ちのため、すでに持っているPodium DD1に取り付けて遊んだ感想を書きたいと思います。

QR2 Base-Side (Type-C)
QR2 Base-Side(タイプ-C)は、Gran Turismo DD ProまたはCSL DD Wheel BaseをQR2にアップグレードし、互換性のあるQR2対応ステアリングホイールを使用を可能にします。

他のQR2のレビュー記事でも書いているように、ニュルりとはまり、がっちりと剛性感があります。これは共通です。

剛性感が出たことによって、GT DD PRO付属ステアリングの剛性感の無さをより気づくことができます。写真で私が握っているステアリング上部辺りはサポートが無いため、押したり引っ張ったりする方向に力をかけると歪みます。

一方、3時・6時・9時の方向は、写真の通り部材が伸びているため、剛性感があります。

本気で力をかければ、3時6時9時の場所でもそりゃプラスチックなので多少歪みますが、普通に運転する分には問題ないはずです。また、ステアリングの根本(ねもと)のQR2は強固にホイールベースであるPodium DD1と接続されているためそこはがっしりと動きません。

なので、ステアリングの上部以外はガッシリしている、と言って良く、普通に使う分には問題ありません。

このステアリングは軽量かつ小径のため、小さいFFBでもより手にダイレクトに伝わりやすくなるためGT DD PROやCSL DDと相性が良いと思います。

BMW GT2 V2:1670g(QR1の場合), 320mm
GT DD PRO Bundleに付属の純正ステアリング:1042g(QR1 Liteの場合), 280mm

FANATECのステアリングを軽い順に並べてみた(重量・直径も表示)|MASK
私のブログには、サイト維持やネタ収集、SIM研究のため、広告を含むページがあります。 2022年7月更新! 一般にステアリングが軽ければ軽いほど、径が小さければ小さいほど、CSLやCSWやDDのようなホイールベースから伝わるFFBは俊敏かつ強く感じられます。 丸形ハンドルを調べていくと、結構ステアリングによって重量が変...

ステアリングのデザインに対する感想になってしまいますが、QR2というある程度のコストをかけてクイックリリースを強化しても、PodiumグレードやClubsportグレードのステアリングと比べると、見た目の安っぽさは気になるところです。

確かにスイッチ類は多く、多機能です。パドルもマグネティックパドルでは無いので剛性感のあるクリック感はありませんが、SIM Racingにおいては必要十分だと思います。

しかし、プラスチック感丸出しの本体や、真ん中のGTの文字やPSマークがあると、実車ステアリングと比較するとおもちゃ感は出てしまうと思うので、実車感を求めている人はGT DD PRO単体で購入し、ステアリングとペダルは別で購入するということも考えてもいいかもしれません。

Gran Turismo DD Pro Wheel Base (8 Nm)
Gran Turismo® の公式レーシングホイール。 PlayStation®5のパフォーマンスとFANATEC® ダイレクトドライブ テクノロジーを組み合わせることで、最もスムーズでダイナミックなフォース フィードバック感覚を実現しています。Boost Kit 180が含まれています!

注意1:GT DD PRO用ステアリングに金属製QR2をつけてもハイトルクモードにはならない(DD1/DD2/Clubsport DD/DD+の方向け)

GT DD PROやCSL DDで遊ぶ方は気にしなくていいです。

Podium DD1/DD2およびClubsport DD/DD+で使用する場合、GT DD PRO付属のステアリングはどうあがいても最大トルクは8Nmに制限されます。(Clubsport DD/DD+については、公式ページに明確に書かれていないが、海外SNSでClubsportDDオーナーの投稿を見る限りはCSLグレードのステアリングだと、マクラーレン以外は8Nmに制限されるはず。間違ってたらごめんなさい。)

下の図はFANATECのソフトであるFanalabの画面ですが、20Nmまで発生できるPodium DD1であっても、Low Torque Mode(低トルクモード)となり、最大トルクが8Nmに制限されます。また、FFS(Force Feedback Scale)と呼ばれる、トルクの出力特性がLINEAR(線型)しか選べず、トルクの強弱が激しくならないよう制限されるようなプログラムとなるようです。

ということで、これはP1ステアリングやWRCステアリング等のハイトルクモードに対応していないCSL系のステアリング共通ですが、GT DD PROの付属のステアリングでは、このような制限を受けることになります。

GT DD PROステアリングに元々付属のQR1 Liteではダメなのか?

もし使用していて問題を感じないのであれば、そのまま使用すれば良いかと思います。

私の場合は、QR1 Liteを使用した状態で8Nmで遊ぶと、重いFFBがかかった時、軸とステアリングに小さな遊びがあるのに気づきました。これは、GT DD PRO本体に遊びがあるのではなく、GT DD PROの軸の溝と、標準ステアリングのQR1 Liteのクイックリリースの突起部分にわずかな遊びがあるからです。これは一度気になると、無視できなくなったりします。この下の記事内で対策(テーピング)等をいろいろ試していますので気になる方は読んでみてください。

金属製QR1でもいいとは思う。

QR2のホイールベース側とQR2 Liteをセットで購入した場合、17500円です。

QR2 Lite Bundle (Type-C)

GT DD PRO&付属ステアリングの組み合わせのみを末長く愛用する場合、6500円ほどで手に入る下記の金属製QR1もお手軽でいいと思います。

QR1 Wheel-Side
以前はClubSport Quick Release Adapterとして知られていたQR1 Wheel-Sideにより、交換可能なクイックリリースを備えた互換性のあるステアリングホイールをQR1を装備したホイールベースで使用できます。

ただし、今後フォーミュラーステアリングに興味が出たり、Clubsport DD+やPodiumグレードのホイールベースに移行する可能性がある場合、初めからQR2に移行しておくと、QR1からQR2買い替えによる無駄なコストが削減できるのでは?と思います。

もちろん、全部金属製QR1でもClubsportグレードやPodiumグレード、CSLグレードの一部のステアリングだとClubsport DDやPodium DDのハイトルクモードでも遊べますが、高いトルクだと金属製QR1だと「カキン」という金属音がすることがありますので、不快です。

それを軽減するために、QR1に付属のボルトで直接締め付けたりするわけですが、ステアリング交換をする際にそのボルトをいちいち外さないといけないので手間ですね。

GT DD PRO付属ステアリングのQR2は、金属製にすべきか?Liteの炭素繊維強化プラスチック製にすべきか?

2023年の12月末現在、QR2が発売されて約3ヶ月経っているわけですが、QR2 Liteが割れたという話が国内外のSNSやYoutubeでは見られません。

そのようなことから、QR2 Liteは昔のQR1 Liteのように割れたりするようなことは無いように思えます。

なので、私個人としてはこのGT DD PRO付属のステアリングに使用するQR2は、一番安いQR2 Liteで十分なのでは?と思っています。(手元に無く、検証できていないのは申し訳ありませんが…)

QR2 Lite Wheel-Side
交換可能なクイックリリースを備えた互換性のあるFANATEC® CSL / CSL EliteステアリングホイールをQR2システムにアップグレード。

もし参考になれば、いいねいただけると嬉しいです!

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