※本記事は、商品の無償提供を受けて作成しています。短期間での使用した結果のレビューとなります。高価なお買い物ですので、長期間高負荷で使っているような方のレビューも参考にされてみてください。また、商品を使ううちに、気づいたこと、修正事項等あれば報告なしに都度更新させてもらいます。
今後、内容を充実させていく予定です!
- 液晶付きステアリングが欲しくなる時
- MOZA Racing FSR Formula Wheelの開封
- MOZA Racing FSR Formula Wheelのクイックリリースシステム
- ステアリングの液晶パネルはレースに役立つのか?
- MOZA Racing FSR Formula Wheelの光るボタンや回転数計
液晶付きステアリングが欲しくなる時
レーシングシミュレータでこんなことありませんか?
ステアリングに液晶パネルが付いている車両。例えばF3とかGT3とか、その液晶の情報を見るために、視野を無理に下にして、不自然だなと思うことありませんか。僕がそれでした。↓こんな感じ。(VRにすると気にならないけど)
なので、いつか、宝くじが当たればステアリングに液晶が付いた/付けられるステアリングが欲しいな。あればいいなーと頭の片隅に思っていました。そんな矢先、MOZA Racingさんから連絡があり、FSR Formulaステアリングをレビューさせていただく機会を頂きました。(その際、ホイールベースが無いため下記のR5も提供していただきました)
このステアリング、9万円程度と、私にとっては超高級ステアリング(MOZA Racingさん、ありがとうございます)なので、本気で考えている方には参考になるように頑張りますし、そんな高価なステアリング買えないよ!という方も、読み物として楽しんでもらえたら嬉しい思います。
MOZA Racing FSR Formula Wheelの開封
箱が思いのほかコンパクトで、中はずっしりです。ステッカーや、取説が入っています。カッコよくて、本当に見ていてワクワクします!
ステアリング、重く重厚感があります。どれぐらい重いか…軽く調べたのですが、出てきません。ただ、FANATECのFormula V2ステアリング+オプションのパドルモジュールに比べてわずかに重く感じます。これは液晶とアルミの使用率が多いことに起因していると推測しています。
MOZA Racing FSR Formula Wheelのクイックリリースシステム
高トルクにも耐える、かなりかっちりした作りのクイックリリースシステムなのでは?と思います。MOZAは10個の球で力を受け止め、一つ当たりのボールに加わる力が小さく、高トルクのホイールベースで試したわけではないので、まだ言い切れませんが、しっかりとした剛性が確保できているのでは?と推察されます。R5に接続しました。
MOZA Racingのソフトである、Pit Houseを起動すると、このような画面が出てきたので、青色の「Activation in one click」をクリックしてステアリングを認識させました。
そして、アップグレード用のページへ行き、Upgrade all in one clickをクリック。1クリックで、すべてをアップグレードをクリックし、ホイールベースとか、ステアリングとかペダル等のドライバを一気に更新してくれます。今回FSRステアリングは5分ぐらいかかりました。
運転中に最大ステアリング角、液晶の画面等切り替えれますが、これ覚えるの大変かも笑
とりあえず、右のクラッチパドルと右のぐりぐりボタンを左右にすると、ダッシュパネルを変更できるらしいです。(ということは、右下をスタート用クラッチにしたら、運転中にはクラッチを切ってしまうことになるから、レース中はダッシュパネルのUIは変更することは考慮してない???←要確認)
MOZA Racing FSR Formula Wheelの本革製グリップ
アルカンターラのような素材と比較すると、グリップしてそのまま持ちやすいです。が、やっぱり将来のことを考えてグローブを着用して扱っています。
テニス用のグリップを巻く必要があるか?と言われたら、滑りづらいので巻く必要はないと思いますが、グリップ部を保護したいのであれば巻けばいいかと思います。
MOZA Racing FSR Formula WheelのTORAYのカーボン製パネルとパドル
きれいなカーボン柄です。表面はFANATECのFormula V2ステアリングと同じような感じです。前面は5mm厚、パドルに使用されているカーボンは3mm厚になります。
MOZA Racing FSR Formula Wheelの磁気性パドル&クラッチ
磁気パドルですが、入力に関してはボタンを押す方式ではなく、非接触式とのこと。誤動作の心配が少なくなりそうです。
UP, DOWNシフト用に左右1個ずつ、カーボンパネルで作成されたマグネティックパドルが付いています。このステアリング欠点だと思われるのが、このパドルの操作音です。
このパドルで操作時、パドルを押し込み、パドルが底面に接すると、カチン(パチン??)という大きな音が聞こえます。隣の部屋に響くのではないか???と不安になる程度の音(軽く拍手で手を叩くぐらい?の音)が出ます。比較のために触っている液晶が付いていないFANATECのFormula V2(V2.5)には購入時から消音材が貼られていて、その影響もあり、静かです。FSRステアリングも消音材が付属しています!自分で貼らないといけないけど。3Mと書かれたものが消音材です。
音が気になる人は自分で貼るよう、取説に記載あり。ちょっとパドルを分解しないといけないので、機械音痴の方には苦痛かも。自宅に高級SIMを導入するぐらいの変態な(誉め言葉)お方なので、苦じゃないと思います。
GSレーシングホイールでも、マグネティックパドル操作時のカチカチ音が気になるとのレビューがあり、そのため個人でフェルトを貼る人もいたようです。(今GSステアリングに付属されているかは不明)
MOZA Racing FSR Formula Wheelのパドルに消音材を取り付けてみた
上の左図の通り、二つのネジを付属の六角レンチで緩めて、棒を抜くだけ、と書いているのですが、付属の六角レンチで押してもその棒がびくともしませんでした。六角レンチが折れそうだったので一時休止。
やはり、やることは正しいらしく、すでに持っている方からコツを教えてもらいました。
コツは上のボルトは完全に外さず、少し緩めてちょっと頭を出し、そのボルトは、六角レンチを使うより押しやすいので、押し込むとその棒が下に動くんです。その後、上のボルトを外し、あとはレンチで押し込むとどうにか動きます。
そして、片側2か所、計4か所に消音材を貼って終了です。MOZAステアリング共通のデザインのようです。貼った後、スマホの音圧測定機能で音圧を図りましたが、FANATECのMagneticパドルに比べて、数値的にも音が多少大きかったです。消音材を使用した後のパドルの音質ですが、私はFANATECの方が好みです。(ごめんなさいMOZAさん…)
MOZA Racing FSR Formula Wheelの4.3インチ液晶パネル
液晶パネルは、4.3インチです。今のところMOZA Racingが用意しているダッシュパネルは15枚です。カッコいいですよね!!こういうカッコいい動画が撮れる!というのが、私にとってこのFSRステアリングの最大の利点だと思っています。ちなみに、この動画で何枚かパネルを切り替えています。
カッコいいけど・・・実際に使って気づいたこと、感じたことを正直に書きます。
・MOZA Racingが用意した15枚のプリセットのデザインしか使用できない。(多分)
15枚しっかり準備はしていてくれています。それで大体の用途は満足できるんだと思うんです。でも、Sim Hub等のソフトによってダッシュパネル内をデザインできるような機能は今のところ無さそうです。(日本語、英語とも検索して調べました)憧れのレーシングカーのダッシュパネルと同じ配置にしたい!今参戦している車のゲーム内表示と同じように表示したい!とか思ってる方が知らずに買うとがっかりしてしまうかも。なので、将来的に簡単に自分の本当に欲しいデータだけ大きく表示できたらうれしいです。
これについてはMOZAが今後どこまで取り組むかによるので、単なるインスタ映えやおしゃれではなく、実車の液晶画面を忠実に再現したい方、本気でステアリング液晶をレースを補助する道具の一つとして取り入れようとされている方は、現状のダッシュパネルの表示内容が自分に合っているのか確認したり、ソフトウェアのアップデート情報を待った方がいいかもしれません。
・Simのソフトによっては、表示できない機能も。
例→iRacingのDRSについてはまだ連携されていませんでした。メルセデスF1のW12でTestドライブしてみたけど、ゲーム内のバッテリ表示は100%だったり95%だったりするけど、ダッシュパネル内の充電マーク(下の画像では100%になっているが、そこ)がずっと0でDRSをボタンを押しても変化は見られません。他社でBatteryが変化をとらえられているダッシュパネルがあるため、私はまだMOZAがまだ対応できていないのでは?と考えています。
ステアリングの液晶パネルはレースに役立つのか?
情報が手元で見られるというのは嬉しいですです。これがあれば、ゲーム内のステアリングの液晶画面が見えるよう無理に画角を変更したりする必要がなくなるので、フォーミュラなどはより自然な画角や角度を設定できます!いろいろ設定してこんな感じに撮影することができました↓
これで、広角のアクションカムを頭につけて配信なんかしたら、かなりリアルっぽくなるかもしれません。
一方、2時間ぐらいいろいろな車種(F3、F1、P2、ポルシェGT3CUP)で走ってみて気づいたのは、画面とステアリングが遠い場合、目の焦点の移動が大変だということ。速く走ったり、耐久で安定して走るためにはステアリングディスプレイはあくまでも飾りで、ブラックボックスやSim hub等を駆使した方が目線の移動が少なくできるのでは?と思いました。
※液晶モニタをかなりステアリングに近づければ、焦点移動は少なくなるかも。
MOZA Racing FSR Formula Wheelの光るボタンや回転数計
光るボタンやバーなんて、部屋の中でゲームするだけなんだから本来は全然不要です。ボタンの位置は、操作しやすいところにあり、見なくてもなんとなくわかります。
でも、薄暗い中で撮影すると、インスタ&Twitter映えします。ワクワクします。
そのために、9万円弱を出すのか?と言われたら、9万円の価値がある人もいるだろうし、無い人もいるだろうと思うので、その人次第だと思います。
各ボタンの配色は、左右の親指付近の回転ボタンを同時押しし、バーが黄色くなった後に各ボタンを押すことで色を変えることができます。下記の動画は、その色を変えているところ。
エンジン回転数計のお話
私が所有しているFANATEC Formula V2ステアリングやV2.5ステアリングのエンジンの回転数計は1個1個LEDが別れて配置されていて、見やすいなと思っており、今回バーのようなMOZA Racingの回転数計はどうなのだろう?と思っていましたが、使っていたら特に不満はありませんでした。色もMOZAのソフトPit Houseで変えることができます。
ちなみに、バーや、LEDのボタンですが、FSRに比べ液晶が無く少し径の大きいGSステアリングでも、同じような配置で同じように光ります。
GSステアリングはFSRと比べ、表面がちょっとプラスチッキーのようですので、ご自身でしっかりご確認ください。
MOZA Racing FSR Formula Wheelの各スイッチの操作感
各押しボタンスイッチはFANATECより柔らかめです。親指のすぐ隣のダイヤルスイッチはFANATECより固めです。操作に多少力はいりますが、触れて勝手に数値が変わらないのでイイと思います。
中央のダイヤルスイッチはFANATEC Formula V2/2.5に比べて2個多く、MOZA RacingがFANATECを意識しているのが伝わってきます。また、このダイヤルが金属製で高級感があります。(FANATECはプラスチック)これによって、耐久性もあるかと思います。
私の手は日本人としては大きくもなく小さくもなくと言ったところだと思っていますが、各ボタンは押しやすく、特に私は不満を感じませんでした。走行中にボタンが触りにくいだとか、動かしにくくて困るということは無いかと思います。
ここだけシール??
近づいてみてみましょう。土台はカーボンで高級感アリます。この回転するスイッチは金属製でカッチリ感があるものの、その根元にある赤、黄、緑がシールっぽい素材です。色も好みが別れそうです。(でも、シールだとしたら張り替えてみる等のカスタムはできるかも)
個人的には周りで使用している素材がイイだけに、もったいないなと思っています。
参考までに私のFormula V2ステアリングのボタン類はプラスチッキーなのですが、この回転スイッチの部分がシールではなく、オレンジ色と黒のプラスチックがはめ込まれ、ここだけFSRに比べるとしっかり作られています。
MOZA Racing FSR Formula Wheelのスペック
サイズ ディスプレイ グリップ フレーム・パネル シフトパドル 後ろの材質 シフトパドル クラッチパドル 光るボタン ジョイスティック 回転するボタン | 280mm 4.3インチ 革製 5mm厚のカーボン 3mm厚のカーボン 航空機グレードの鋳造アルミ 2つ 2つ 10個 2つ(押しボタンでもある) 5つ |
MOZA Racing FSRステアリングは、FANATEC製のハンコンでも使える(はず)
10月中に発売される、↓この専用のRJコネクタ→USBへの変換器を使えばMOZA Racingホイールベースを持っていなくても、直接PCへ接続できるとのこと。FSRステアリングとこのハブを接続できるRJケーブルについても同封しているらしい。価格はまだ非公表とのことです。
このケーブルとハブのセットと、MOZA Racing製ステアリング→FANATECホイールベース用の社外アダプタを購入すれば、FANATECのホイールベースでもこのステアリングが使えるようになるはずです。
これについても、私のFANATEC Podium DD1で後日レビューできればと思っています。
MOZA Racing FSR Formula Wheelまとめ
早くUSBハブのセットと、ステアリング用の変換アダプタを入手し、私が使用しているFANATEC Podium DD1で使用して、その剛性感だとかを確認してみたいです。またFANATEC製ホイールベースに接続できるのか?というマニアックな疑問について回答が出せればと思います。
今回レビューに使用したモーター部分の、Moza Racing製R5、ホイールベースのトルクが5.5Nmで、ダイレクトドライブの中では最小クラスのトルクを発生しているので、ハイトルク使用時の剛性感や、長期で使った際の液晶パネルやLEDボタンやバーの耐久性について確認はできていません。少なくともクイックリリースはしっかり作られていそうに見えるので問題は無さそうな気はしますが。
いい点を列挙
・とにかく、まずカッコいい!それでいてリーズナブル。(液晶付きハンドルとしては)
・クイックリリース、ガッチリしてそう
・フォーミュラステアリングとしての剛性感がしっかりある
・暗闇でかなり映えるので、GoProのようなアクションカメラで配信したい方はアリ!
・多数の使いやすく、高級感のあるスイッチ類
気になる点を列挙
・趣味のハンドルとしては高価(液晶付きのステアリングとしてはリーズナブル)
・パドルの操作時の音が大きい。付属の消音材を貼るのも結構大変。貼った後の音質がちょっと安っぽい気がします…。
・ステアリングの液晶パネルは、目の焦点移動が伴うので、意外とレース中見ることができない
・今のところ液晶に表示できるのはMOZA Racingが提供している15種類のUIのみ(はず)
・レースSIMのソフトによっては完全にUIと連携がまだされていないソフトもありそう
・LEDや液晶画面が、ホイールベースからの振動にどれだけ耐えれるのか?
お値段は649ドル(1ドル145円だと94000円!)です。日本だと送料込みで9万円強ぐらいで販売中かと思います。僕にとっては9万円の超高級ステアリングです。(MOZA Racingさん、提供していただきありがとうございます。大事に使います)
ということで、パドルの騒音問題は、付属の消音材を貼る等の作業が必要になってきますが、作りはいいと感じますし、SNSで私みたいに投稿して楽しみたいという方には、なかなか良いのではないでしょうか?本当にワクワクします。
ただ、純粋にレースの勝ちにこだわる方は、液晶が付いたからと言って戦闘力はアップしにくいような気がします。(個人的な感想)
予算が無い方も安心してください。GSステアリングのような液晶無しのステアリングを購入し、メインの画面に情報をうまく配置すると、メインディスプレイとステアリングディスプレイ間の目の焦点の変更が無い分、レースに集中しやすいのでは?とも思います。なので予算が限られている方は無理して液晶付きを買う必要はない気がします。(ただ、液晶付きだからと言ってマイナスになることもないと思う)
ハンコンのステアリングは、振動等が加わる過酷な状況です。液晶パネルや、LEDのボタン等、多くの電子部品が完璧な状態でどれぐらい壊れずに使用できるのか?というところも庶民の私には気になります。(新品を購入するとステアリングは1年保証はあります)
全体的に高級感のあるしっかりした作りとなっています。これは買いか?と言われたら…
MOZA Racingのホイールベースをお持ちで金銭的余裕のある方、SIMの雰囲気を大切にしたい方、頭にアクションカムを載せて、↓こんな画角で配信をしたい方にはかなり魅力的な商品なのではないでしょうか?
一方予算が限られている方はこのステアリングを購入するよりは、ホイールベースのグレードを1ランク上げたり、ペダルのグレードを上げる方に注力した方が、レースの結果には貢献するかも。ステアリングの液晶をレースに活用したいと考えている方は、現状用意されている15枚のダッシュパネルが自分の用途に合うかしっかり見極める必要があります!
多数のパラメータを表示できるカッコいい画面!!
いろいろ個人的な意見を書いては見ましたが、なにはともあれ、ステアリングに大きな液晶が付いてるって、なんか楽しくなりますね!
本来ならステアリングに9万円は手を出せない側の人間なので、レビューをさせて頂き本当にありがたいのですが、かと言って趣味のステアリングとしてはいいお値段なのでみんなに買え買え!とも言えず、慎重に感じたことを書くとこんな感じの記事になっています笑
少なくとも僕の印象は、「物も良さそうだし、他社のと比較したら9万円はリーズナブル。一方、液晶に表示できる画面が15枚のプリセットのみだから、自由にカスタマイズできるようになればよりおススメしやすいのにな…」です。
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