上の写真は、2023年4月の僕のお部屋なわけですが、ここまで来るのにいろいろな苦労がありました。無駄な資金も投入し、遠回りもしました。FOV(視野の拡大率みたいなもの)がいまいち合ってないようですが、とりあえずこんな感じにすることができたので、ここまでの過程をまとめてみたいと思います。
このモニタ台をどのように設計したのか、について気になる方はこちら↓
初めは、こんなものでした。2020年のコロナ禍。元々使ってた32インチのテレビを配置して、モニタは木の上に載せる。ハンコンは、FANATECのCSW V2.5で、当時最強(多分)のベルトドライブでした。
その後、テレビを倒してしまい、ハンコンに画面がぶつかり破損。
VRのOculus Quest 2にしてみました。
設計の項目でもすでに書いていましたが、(時間を空けて本記事を書いたため、書いたことを忘れていました)VRは、VRでかなりいいです。とってもリアルです。が、レース中にバッテリーの心配をしたり、PCとの通信がうまくいかなかったりして、まれにレース時に画面が暗くなったり、中心が合わなくなったりして、リタイアすることも。また、被って走るまでにいろいろとめんどくさいなと思うようなこともありました。ということで、どんどん3画面欲が。
そして、小手先の技でモニタアームをコクピットに強制的にとりつけて3画面を実現してみました。
画面から遠い位置にアームを配置し、アームを伸ばしすぎると、こんな風に↓垂れます笑
アームは比較的安価にSIMコクピットに直接取り付けられるので、ちょっと我慢しながら使ってたりもしました。
こんな感じで不便なところもありますが、モニタアーム、使えなくもないです。アームをうまく選定して、うまく配置すると、アームでも問題なく3画面を配置できると思います。
そんなこんなで、3画面を設置できるしっかりとしたスタンドを用意したいなと、市販品、自作の両面と調べていました。SIMレーシング用で、コクピットと独立型のスタンドだと、自作して3~4万円。市販品で5万円ぐらいからになると思います。(新品でこれより安い商品は、今のインフレ下ではありえませんので、安物買いの銭失いにならないようにしましょう。)
世界中探したらあるかもしれませんが、周囲を気にせず遊ぶための大切な防音機能であるディスクふにゃふにゃシステムを使えたり、ハンコンを干渉しないようにしたり、モニタと目の距離を自由自在に調整できるような設置自由度のある候補は限られてきます。
ということで台に5万円…高いよな…でも、設計するの最近時間が無いしなー、両側の2つの画面、どうやって、設置しよう?とかで、唸るようにTwitterでつぶやいていたら…
自作の板を譲っていただいたのです。鉄製の板厚3.2mmをレーザー加工したものとのこと!
Twitterに書いてある通り、もともと自身のSIMのためにVer1を作ってたけど、寸法が気に入らなかったらしく、改良版を制作したものの、忙しくてそのまんま放置していたそうで、「3画面!3画面(゜-゜)」とうなっている投稿を見かけて声をかけてくれました。12月にはもう手元にありました。(この方にはお話が来た時に、3画面スタンド完成は春ごろになっちゃうとはお伝えしていました)
ということで、やっと準備が整いましたので、こんな感じで設計しました。
手前の1本の棒は、ハンコン台用のものです。(FANATECとMOZAのホイールベース穴の位置が違うので、両方使えるようにするためについでに発注しました)
「放置していた」とのことで、錆が出ていますが、黒く塗ったらきれいになります。
加工用?錆止め?の油が付いていたので、食器用洗剤でとりあえず洗い流してみました。(初めからパーツクリーナーでもよかったかも)
お風呂で洗って、乾かして、紙やすりで下地を作って、パーツクリーナーで脱脂して…と一連のそれっぽいことをやってから、100均のマットブラックスプレー2本を準備。
一度に塗りすぎない程度にこんな感じで何回かに分けて塗りました。
そうこうしていると、MISUMIから発注していたフレームや部品が届きました。
設計についてはこちらを参照ください。
開けてみるとこんな感じ。
まず、これが脚を組み立てます。
長さは55㎝でこんな感じですが、今のところ問題ありませんが、もうちょっと長くても良かったかもしれません。長ければ長いほど安定しますが、60~70cmぐらいが適当でしょうか。
はじめ、↑このように立ててから締め付けようと思いましたが、倒れて窓に当たって割れたら笑い話にしかならないので、↓このように寝かしてから組み立てました。また、モニタ用の横棒を載せるベースのL字金具もこの時に取り付けています。
こんな感じで寝かして取り付けると、一人でもできないこともないです。僕はSIMに興味を持ち始めた例の友人と組み立てました。ここまではどうにか一人でできます。
そして、組み立てた鳥居型のフレームを持ち上げて、設置。まだ、ざっくり組み立てただけなので、左右で高さが合っていません。モニタはどう固定するの??ということで、いろんな方が悩まれると思いますが、私の場合は↓
下記のような金具を使用しています。
これを3つ買いました。先人の真似をしただけです。水平器も同封されているので、コクピットを作る際、設定する際にも長く活用できると思います。
まず、ベース部分をモニタの裏に取り付けます。本来の使い方と少し違いますが、アルミフレームに取り付ける場合は、横方向に取り付けます。モニタ裏の写真ですが、白くなっているのは、モニタを固定したり、プラダンを取り付けるために使用した粘着テープの跡です。めんどくさくて、清掃していません。
こんな感じで、事前にアルミフレームに取り付けた金具に、横からスライドして固定ます。一応手を放しても落ちませんが、手で押すとスルリッと落ちますので、上から付属のネジで固定します。これで落ちません。
重くてまだDD1は持ってきてなかったので、GT DD PROです。
GT DD PROは、根元に黒いU字の形をした金具がついているので、モニタを下まで攻めるときはここまでが限界ですね。
とりあえず、こんな感じで上下2点、外側1点金具を使っています。これでガッシリはしています。内側にもう1個足してもいいかもしれませんが、今のところ必要性を感じないためこのまんまです。
そして、譲り受け品の金具をここに…取り付けようと思ったのですが、下のような取り付け方だと、中央のモニタと左右のモニタが滅茶苦茶離れてしまうことが判明!
左右の脚間の幅を再度調整し、金具はこの下の写真のように内側に取り付け直しました。
日本の脚の感覚はできる限り広げています。横の梁としてのフレーム120㎝を精一杯使い、この金具をできる限り左右方向にスライドしやすくします。
上の写真の状態は仮止めなので、手前のボルト1本を後で追加で締めます。奥に合計4つの穴がありましたが、左右の2つしか使っていません。短いボルトが足りなかったので…。(1.5㎝程度のボルトじゃないと、アルミフレームの溝の底に当たってしまいます。僕がいっぱいストックしていたボルトは2.5cm…。)
さてさて、この金具を上下・左右計4つ使うと・・・
↓このようになります。
左右のアームの長さは各60㎝です。
横棒は120㎝。縦の棒の高さは120㎝です。
そして、32インチモニタをドッキング。
この3画面については、↓こちら参照ください。
そして、角度と距離を合わせていくとこんな感じになりました。特に養生テープ等はまだ使っていません。3.2mm厚の鉄材はしっかりとした剛性があり、画面が全然垂れず、比較的容易に設置できました笑
そこまでは大変でしたけど…。
横からはこんな感じです。
ステアリングはこんなの使ってます↓(ちらっと見えるペダルのレビューは後日)
冒頭でも使用した写真ですが、iRacingの画面を映し出すとこんな感じです。いろいろ別件もあり、落ち着いた時には外は暗くなっていました。まだFOV=画面の拡大率が怪しいですが…。
綺麗に合わせても、ちょっと隙間ができたりするので、後ろからテープ等でとめていこうと思います。また、上部をプラダンでしっかり覆って没入感を高めたいと思います。
かかった費用ですが、MISUMI発注分が約23000円。VESAのマウントが1個約2000円×3個で6000円です。なので、部材だけで29000円。譲ってもらった金具ですが、プライスレスです。
ただ、話を聞いたり、他社の製品を見てみると、利益込みで販売して、市場に出回ると送料とか入れていくと7000~8000円とかしそうな感じがします。ということで、自作してもモニタの台だけで3.5万円~4万円かかります。ほんと、贅沢な台ですが、一生もの(笑)ということで、納得しておきます。(さすがに50インチ3枚とかにすると、横棒の長さ買えたり、左右に脚を足したり、VESAマウントも強力なものを用意しないといけないと思いますが…。
もし何か参考になれば、↓いいね頂けると嬉しいです!
レースSIMのモニタをどうしようか悩んで、このページに辿り着いた方は「3画面」のカテゴリーもご覧ください。
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