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MOZA Racingから12NmトルクのハンコンR12が出た | MASK | ブログ

MOZAさんから次は、12Nmのハンコンのホイールベース(モーターの部分)が送られてきました。
MOZA Racingの担当者さん曰く、販売価格は89900円とのこと。これは、グランツーリスモ対応している8Nmの某DDとほぼ同じ価格。

R12 Wheel Base | MOZA Sim Racing
The MOZA R12's 12 Nm servo direct drive system is tailor-made for simulating race cars, delivering a stable and realistic torque output of 12 Nm.

MOZA RacingはR5, R9, R16, R21と4つのパワーのハンコンをラインナップしています。そこに今回、R12という12Nmのハンコンが追加されました。ほんと、どれを選べばいいんでしょうね状態となるかと思いますので、その辺参考になるようにレビューしたいと思います。

この記事はMOZA Racingさんより商品の無償提供を受け、作成しています。また、記事内のMOZA Racingのリンクより購入していただけますと、僕に多少の報酬が入る仕組みになっております。そういう状況ではありますが、できる限り誇張せず思ったことをそのままに書こうとは思います。

ちなみに、KSステアリングもレビューしています。

MOZA R12の結論

MOZAの5つ目のホイールベースだけあって、改良が施されたのか、背面には多数のMOZA製品用のソケットがあり、MOZA製品だけで揃えようと思ってるなら結構便利そう。(ペダル、ハンドブレーキ、シフター、ダッシュパネル、緊急停止ボタン)
ただし、R12以前に発売された製品(R9,R16,R21)に対し新たに追加されたソケットはペダル、ハンドブレーキ、シフター等で、それらの製品は、そのソケットが無くても直接PCにUSB接続できる。なので、ソケットが増えただけが理由でR12を買う必要はなく、まずは予算の中で、皆さんの用途に合う中で高性能な製品を買っておく方がおススメ。予算が足りないならMOZAの中で言えばR9でもいいし、より高トルクのものが欲しいのならR16やR21を買えばいい。
R12のトルク感が丁度良さそうと思うのなら、購入し、ついでにソケットが付いてきて便利というイメージで良いと思う。
FFBについては、不満は感じない。解像感もあるし、12Nmはトルクフル。専用ソフトPit Houseでの調整もいろいろとできる。製品発売前に僕らレビュワーに配布した期間は誤作動をし、安定性が怪しいと感じたこともあったが、発売前に何度かドライバが更新され、今のところ気になる点は無い。
ちなみに、MOZAの担当者さん曰く、「ステアリングの認識については、無線通信はできず有線通信のみになる」とのこと。したがって、「無線通信によるボタン認識機能しかないステアリング:RS V1、GS V1、 CS V1ステアリングには対応しない」とのこと。(2023/7/1加筆)なぜ無線機能が無いのか理由を聞くと、「安定性を考慮し、ワイヤレス機能は削除しました。テストの結果、ワイヤレスは干渉の影響を受けやすい可能性があるため、将来のベースではまず有線が検討されるでしょう」とのことです。
MOZA製品は多数のバージョン(V1とかV2)とかがあり、MOZA製品間での互換性について複雑化しているので、購入時は注意が必要です。R12公式ページの下の方にあるR12の適合リストです。

公式HPの全MOZA製品間の互換性↓
購入前に互換性を長期的な視点も視野に入れて確認した方がいいかと思います。

Products Compatibility
R5R9 V1R9 V2R16R21 ES Steering Wheel √ × √ × × CS V1 × √ √ √ √ CS V2 √ √ √ √ √ RS V2 √ √ √ √ √ GS Alcantara V1 × √ √ √ √ GS Alcantara V2 √ √ √ √ √ GS Microfiber...

MOZA R12の開封

ぱっと見、外観はR9とほとんど同じ感じっぽい。

箱を開けると、取説とステッカー!

1段目を取ると、2段目は袋に入ったホイールベースとアダプターが。

MOZA R12ホイールベース、取り出してみました。もう見た目はほぼR9です。

トルクもそうですが、2023年6月現在、MOZA製品としては一番多い背面のソケットです。

左上がPCと接続のためのUSBソケット。右上は、電源用のソケット、丸いのは電源ボタン。

下の段は、左から、ペダル、ダッシュ、シフター、ハンドブレーキ、緊急ストップボタンです。

ACアダプターのスペックは、入力が110Vから240Vとの表記。ハンコンへは変圧して最大36V&6A=216Wの直流の出力が出せるようです。

並べてみました。本体、ACアダプター、USBケーブル、ボルト4本と六角レンチ、説明書、ステッカーです。

この写真だと難しいですが、コンセントプラグの形状が、アース付きのものですのでせっかく製品が届いて開封した後に…悲しい思いをしないように、アース付きのコンセントが無い方はこのような商品を事前に用意しておいた方がいいかと思います。

通販でなくてもホームセンターになら売っています。

MOZA R12の設置

私のコクピットに、こんな感じで設置させてもらいました。

他のMOZA製品と同じく、底面に4つのネジ穴がありますので、それを使用しています。

MOZA R12とR9との違い

まずは外観からです。左がR12で右がR9です。レビュー用なので最終的な製品の外観がどうなるかはわかりませんが、色がR12の方がわずかに黒っぽく、側面にR12の記載があります。軸はR12の方が細く短くなっています。実寸した感じ、R9は約10㎝ぐらい本体から飛び出ているのに対し、R12は8.5cmです。

簡単に見分けるとしたら、上述の背面の関係製品用のソケットか、サイドにR12と書かれていることぐらいです。

今回のR12の売りである、背面ソケットについて比べてみましょう。
左がR12ですが、前述の通り、左上がPCと接続のためのUSBソケット。右上は、電源用のソケット。右上の丸いのは電源ボタンです。

下の段は、左から、ペダル、ダッシュ、シフター、ハンドブレーキ、緊急ストップボタンです。

R9はと言うと、左から、ダッシュ、緊急停止、USB、電源となり、ペダル、ダッシュ、シフターが増えています。一番右の丸いのは電源ボタンです。
そもそもMOZAのシフターやハンドブレーキは、USBケーブルが同封され、PCに直接接続ができます。なのでシフターやハンドブレーキ専用のソケットがないR9であっても、特にそれらの仕様する際に問題はありません。ただ、R12は、シフターやハンドブレーキのケーブルをR12本体へ直接刺せるので、PCのUSBプラグが占領されにくいという利点があります。

R9に比べR12だと、運転していると、手に伝わってくる情報量が4/3倍=1.3倍になるわけです。その1.3倍の情報量はどこで効いてくるかと言うと、フォーミュラを乗っている時だと思います。R16でも同じようなことを書いているので、その詳細はR16のレビューを見てもらうとして、高トルクのモデルを体験したことがあるとR9でフォーミュラを乗ると、もうちょっと高トルクが欲しいと思う可能性があるので、その時はR16以上を、と書いていると思います。R16までの予算が無い人は少しR9にプラスしてR12を購入するということを考えてもいいのかもしれません。

参考までにR5,R9,R12を並べてみました。R5は高さも含め、一番コンパクトです。R9とR12を比べると、軸がR12の方が約1.5cm短く少し細くなります。ちなみにR5のソケットは、左からペダル、ダッシュ、USBソケット、電源となっています。

「R9とR12で使用しているモーターやセンサーの違い」に関してMOZA Racingの担当者さんに聞いたところ、は、トルクの大きさだけでなく、「R12の方が安定した性能を発揮でき、熱性能もやや優れている」とのことです。もうちょっと、具体的な回答が欲しいですが、これ以上ぐいぐい聞いても、向こうのお仕事を増やしてしまうと思うので、これぐらいにしておきます。時間ができたら分解比較なんかでもやってみます。

MOZA R12とMOZA R16との違い

最高トルク16NmのR16と比べ、R12は12Nmとトルクは弱いです。そのため、理論上高トルク下における表現力はR16に比べると落ちます。が、より高トルクハンコンを触ったことが無い方なら、疑いなくR12で十分、と思えると思います。
前述の通り、R12には背面に多数のソケットがありますので、追加でMOZAのシフターやハンドブレーキを使用する場合はR16より少し便利でしょう。もちろん、R9との違いの文章にて書いたのと同様、PCにシフターやハンドブレーキ等はUSB接続できるので、より高トルクのハンコンが欲しい方は、妥協してまでもR12を買う必要はありません。

ちなみにR16のソケットは以下の通りで、R16の外観はMOZA Racing開始当初に発売したR21のデザインを流用していますので、R12に比べ拡張性は低いです。

FANATEC CSL DD、GT DD PRO、Podium DD1との違い

プレステの使用の可能性が少しでもあるならGT DD PROを購入しといたら安心ですが、好み、予算、ブランド、好きなゲームとの対応を考えご自身に適したハンコンを選んでください。全部同一のメーカーで揃える必要は無く、シフターや、ハンドブレーキについては、それぞれ直接PCにUSB接続することもできますので、皆さんにあったものを選定すればよいと思います。
他社ですが、FANATEC CSL DDやGT DD PROの方が本体のサイズが大きいです。より画面との感覚やポジション等の自由度を上げたい場合は、MOZAの方が攻めやすいと思います。またクイックリリースについては、現状MOZAの方がしっかりしています。(FANATECのステアリングとホイールベースの接続部分であるクイックリリースはそろそろ新型が出るような気がします)ただ、先日アップロードした記事ですがよ、CSL DDは今とても安くなっているので悩まれている方もいるかと思います。

ちなみにMOZAとFANATEC間のステアリングやホイールベースの互換性はほぼないと思ってもらって良いです。ネタとしてこんな記事を書いては見ましたが、やっぱり不便ですw

なので、少なくともステアリング&ホイールベースについては、どの会社の製品を購入するか、しっかり吟味されたらいいと思います。

MOZA R12の重量・寸法

実測すると横幅が約16cm、奥行き約13㎝、高さ約13cmでした。
重量は5090gでした。前述にもありますが、コンパクトに設計されています。

MOZAの電源問題について

R9やR16において、電圧だとホイールベースの電源が落ちるという問題が報告されてきました。

海外だと120Vや200Vの電圧がコンセントから来るような仕様となっていますが、日本のは100Vと低いというのが原因だったようです。

MOZAによると、R9やR16の現在販売されているモデルは対策済みであるし、既存ユーザーに対し対応を行っているとのことです。(ACアダプタの送付)
このR12については、R9やR16での失敗を反映しているとは思いますし、今のところ、何も不具合はありません。しかし、注意深く継続してレビューしていきたいと思います。

解決したけど、気になったこと

R12が送られてきた当初、できる限りFFBを強くして問題が無いか確認しながら遊んでいました。すると、ぶつかってもないのに、ステアリングのセンターがズレるというトラブルが。また、直進しているのにステアリングから本当に弱いカチャカチャと言った感じのR16やR9では感じられなかったFFBが発生していました。
これは、その後にMOZAが出したファームウェアを更新すると改善されていて、以降このような問題は出なくなりました。発売日から前ですし、レビュワーに提供する時はテストも兼ねているのでしょう。

で、結局どれ買えばいいの?

MOZAだけで迷われている方、向けに書きます。
私の部屋にはR5,R9,R12,R16が鎮座しています。それらを触る限り、R12は、実車からGT、フォーミュラまで大体のニーズはカバーするんじゃないか?と思います。
FANATECのPodium DD1の20Nmを体験している身からすると、R9だと、フォーミュラで遊んだ際ほんの少し物足りなさを感じることもあります。私の体力的にR16なら、これで十分じゃないか?R12でもこれで十分じゃないか?レベルです。ファームウェア更新以降、今のところ表現力や安定性についても特に不満はありません。
まだ、情報も少ないと思うので、待てる方はいろいろな方のレビューを見つつ、不具合情報を確認し、ご自身のフィーリングに任せて、ぴったりなハンコンを選択してください。

試してほしいこと等ありましたら、下記のTwitter等にご記入ください↓
(すべてやるかどうかわかりませんが笑

R12 Wheel Base | MOZA Sim Racing
The MOZA R12's 12 Nm servo direct drive system is tailor-made for simulating race cars, delivering a stable and realistic torque output of 12 Nm.

この記事はMOZA Racingより商品の無償提供を受け、作成しています。また、記事内のMOZA Racingのリンクより購入していただけますと、僕に広告料が入る仕組みになっています。日本では、MOZAは代理店さんから購入する方が手っ取り早く感じる方が多いと思いますので、もし為替や納期で有利そうな時があるなら、こちらのリンクから購入し頂けると嬉しいです。全力でSIM研究費に充て、面白いコンテンツを提供したいと思います。↓参考

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